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毘沙門天のまわりにはヤバい夜叉ばっかり!?

『毗戦』では、毘沙門天の筆頭に、八大夜叉大将がおりますね。
現八大は、応念、満賢、宝賢、散支、半遮羅、阿咤縛迦、提婆、無比力です。

うち、応念と満賢と散支と半遮羅は、毘沙門天の旅に同行しておりました。途中で、阿咤縛迦も加わります。

ところで、応念・満賢・散支はわりかしクセのない普通のヒトといいますか。
応念は毘沙門天にしてみれば父のような存在で、満賢は于闐国の女神を妻に持ち、散支は声がデカい。特筆することはありませんね。

大問題なのは、半遮羅と阿咤縛迦なのです。彼らが、クセつよなんです。
半遮羅は、ちょいとばかし毘沙門天に「♡」なところがあるし、阿咤縛迦は毘沙門天のふんどしが好き。

やばくね?? いい歳したおっさんズがよ、この三人でデキるじゃん!!!
と、最近思いついてニヤッた正覚坊です。

8件のコメント

  •  夜叉って人間に近い姿のイメージで書かれてたんですね。私は鬼っぽい姿でイメージして読んでました。ちょっとバカっぽい鬼がひしめく毘沙門天軍(笑)。

     夜叉大将の中でもアタバカは自分の中で明確な外見イメージがあります。大元帥明王と同一とされる存在なので、秋篠寺の秘仏・大元帥明王像のイメージです。
     一面六臂(六腕)、割合ガチムチっとしてるけどアホそうな顔(笑)もとい愛嬌かあります。

     アタバカ(アーラヴァカ、アタバク)は最古の仏典にも出てきたり、ゲームの女神転生シリーズにも出るのでイチ推し仏の一つです。
     ……『~戦記』ではまさかこんな変なキャラになってるとは……。
  • 木下さん

    木下さんのイチオシをこんな馬鹿キャラにして申し訳ない(^◇^;)。
    しかしこんな彼ですが、『毗戦』でも密かな情報調達に成功したり、賊の女頭を仕留めたりと、バカだけど重要なシーンで活躍してるんですよ( ^ω^ )。私にとっては、やるときはやってくれる、必要不可欠な人材です。ふんどし好きなどスケベですが。

    やはり木下さんデザインのアタバカは、仏像そのまんまの外見イメージですね。大元帥明王の、あの力自慢な雰囲気、たまらん好きです☆
  •  そういや八人揃って意識することなかったなあ、と思って手元の資料やネットで八大夜叉を調べてみたんですが。
     ……出典となる仏典によって八人の面子は様々らしいので、違ったら申し訳ないのですが……アタバカと無比力って、同一人物では……?

     手元の資料の方に上がってる名前で『~戦記』にないものとしては「大満(または毘灑迦 ビシャカ)」「衆徳(または娑多ギ哩 シャタギリ、ギは示偏におおざと)というのがありました。

     提婆は発音が近い大満と同一か……?

     で、シャタギリは何者かということなんですが。これは別メンバーの応念(こと醯摩縛多 ケイマバタ)にヒントがありました。
     資料ではケイマバタは別名「雪山住大将」とありました。雪山に住む夜叉……つまりご存知最古の仏典『スッタニパータ』の「雪山に住む者」の章に登場した夜叉のことですね。

     この章には「雪山に住む者(ヘマヴァタ)」という神霊(夜叉)が出るのですが、その相方として「七岳という神霊(サーターギラ)」という夜叉が出るわけで。
     名前からしてこれがおそらくは、八大夜叉のケイマバタとシャタギリ……だと思われます。

     アーラヴァカも「雪山に住む者」の章の直後の章に出るので、この三人は相当由緒ある古株メンバーですね。

     あと調べてビックリしたのが散支。「散支=散脂=パーンチカ、ハリティー(鬼子母神)の夫」とある。
     で、仏教では鬼子母神の子の一人が毘沙門天の妻、吉祥天。
     つまり毘沙門天は……義父を部下にしちゃった……ってコト!!?

     「吉祥天元カレ?(ヴィシュヌ様)問題」「部下のアタバカが明王になって毘沙門天より出世する問題」に加え「妻の父が部下で超気まずい問題」……!!?
     毘沙門天周りの人間関係は(この作品はともかく仏典では)ガタガタだぁーーっっ!!?
  • まった間違ったかも!アタバカの件は、木下さんの表記が正しいです!じゃあ最後の一人どうしようかな(おい作者しっかりせい)。

    毘沙門天八大夜叉大将を検索すると、通常は、宝賢・満賢・散支・衆徳・応念・大満・無比力・密厳の八人が出てきます。
    拙作での表記は、宝賢→同・満賢→同・散支→同・衆徳→提婆・大満→同(もっとほかの名前ないかなと模索中)・無比力→アタバカ・密厳→半遮羅となりますかね。

    拙作は今のところ、衆徳が無登場で代わりに提婆がおります。少しネタバレしますと、この提婆はのちのち口封じに抹消され、新たなる一員に衆徳が選ばれるという感じです。ですがこの衆徳という人物、実はすでに別名で登場してるんですよ。未だ本名がわからないあの夜叉です、お楽しみに^_^。

    八大夜叉大将だけで、一章まるまる書けるでこりゃ。
    パーンチカ♡ハーリティーは、ガンダーラ地方(?)に夫婦像があり、一説では毘沙門天家族像の原型となったのではないかと言われています。
    『毗戦』において訶梨帝母(=鬼子母神)の夫は八大龍王の徳叉迦(タクシャカ)と設定していますが、本来の旦那は散支ですね。
    でもパーンチカ♡ハーリティーセットだといろいろ不備が出てきたので、経典に逆らうことにはなりますが勝手ながらボツにしました笑。
    義父が部下って、なかなかにヤバいもん。

    って、毘沙門天の人間関係、ガタガタのグダグダのドロドロすぎや……。
  • こんにちは。
    イラスト、ひいてる散支さんのお顔が好きです(笑)
  •  今見たら、タクシャカ龍王が鬼子母神の夫という説もあるんですね。

     鬼女と龍王の子なのでそりゃこの話の吉祥天が強いわけだ……ヒンドゥー教だと乳海撹拌の泡から生まれたのではかなげな印象。

     パーンチカ夫婦が毘沙門天夫婦のイメージ元、みたいな説はそういえば聞いたことが。
     あ、あと私の中のアーラヴァカ(自作で書くとき)のイメージは、ゲームの女神転生シリーズに出るアタバクです。四面八腕でいかつくてカッコいいんだこれが。
     なぜか4つ目の顔は小さいのがちょこんと頭の上に乗ってたり、登場するときは薬師如来から借りた十二神将を引き連れてたりと、よく考えるとよく分からない……(薬師如来自身は出てこない)。なんで貸したんだ薬師如来。
  • 加須さん

    「( ̄▽ ̄;)」な顔の散支を気に入っていただきありがとうございます。
    たぶん、散支みたいな反応する人が、一番まともな感性もってますよ。笑
  • 木下さん

    タクシャカ龍王×鬼子母神から吉祥天が生まれ、それから夜叉王の毘沙門天が吉祥天をめとるとなると、めっちゃ政略結婚みたいで萌えませんか?笑
    私はエモいなって思いました!

    女神転生シリーズのアタバク、画像調べてみたんですがとてもかっこいいですね!ホンマかっこいい、いかつい!!
    このヒトが、薬師如来から十二神将を借りるのか。権限すごくね……!?
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