理想論を主張して煽ったところで、何かの問題が解決できるわけではない。
米国が日本並みに省エネするだけで全世界の年間排出量が8％減る。一人当たりの排出量を日本並みにするだけだから十分経済的な範囲である。
日本の場合、原発をフル稼働させて火力発電依存を減らすだけで二酸化炭素の排出がかなり減るようだが、これは全世界の年間排出量の1%が減るに過ぎない。それでも、短期的には、有効で確実な手段ではある。50年後ぐらいまでに減らせればいいのであれば方法はいくらかあるが、他の方法ではそれだけの量をすぐに減らせる方法が現実として存在しない。例えば、火力発電しているのにEVを使っても意味がない。
太陽光発電のために森林を伐採して自然を破壊したり、風力発電で生態環境を破壊し騒音をまき散らしたり、貧困と食糧難で餓死者が出ている横でバイオ燃料のための作物を栽培したりと、本末転倒なことが、横行しているのが現実だ。