『戦友と呼べる唯一無二の存在』
近況ノートに新機能が搭載されたのことで、キャンペーンと云う言葉に弱い私は見事に釣られてしまいました。
しかしながら……いざ添付する画像をどうするべぇかと思案しておりましたが、当方はどうにもこうにも不調法者でございまして、当世風の『映える』画像など持ち合わせてはおりません。
直近に購入した本でも紹介しようかと、通勤鞄から取り出した文庫本を眺めてハタと気付きました。
雨の日も風の日も、酷暑の日中も凍てつく深夜も、満員電車の中もコロナ禍で閑散とした電車の中も……この数年間に渡って私が、通勤時も帰宅時も旅の手荷物にも、ほぼ毎日と云って良い程に携帯していた戦友が居たではありませんか。
そうです彼(彼女?)こそが、私の大切な文庫本達を『擦れ』や『汚れ』や『破れ』から守ってくれているブックカバーなのです。
経年のキズやシミ等も目に付くのですが、薄手(0.5mm)のオイルド • サドルレザーにて自作した……世界に一点しか存在していない彼女(彼)の姿は歴戦の勇士のようであり、それと同時に全てを許し抱擁する慈母のようでもあるのです。
まぁ……キャンペーンの景品が『カクヨムオリジナルブックカバー』であることは、冗談のようなお話ではありますが、まだまだ現役の我が戦友をメンテナンスする間の『繋ぎ』の役割であれば、彼(彼女)も浮気ではないと認定し……私のことを許してくれるのではないでしょうか。
p.s. 本来は脇役である筈の、今回の主役に抱かれている文庫本は『白銀の巫女』(乾石智子 著:創元推理文庫 刊)でございます。
角川文庫の書籍でなかったのは……ご愛嬌と云うことにしておきましょう。
2021.7.7
荒天の七夕に……澤田啓 拝