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何を目指すのか……というお話

こんにちは

町家暮らしとエルフさん
 ――リノベしたら庭にダンジョンができました――

カクヨムコン6が終わり、一段落ついたところですね。
この「近況ノート」ってフォロワーの方しか読まないと思うので、特別にこの作品に込めた思いを語ってみようと思います。

先日、カクヨムコン6の結果を受けて書いた内容――某アニメ制作会社の事件がきっかけで書き始めたという話は間違いありません。

結果的に実力的にまだまだ足りてないんだということ知らしめられる結果となりましたが、それはやむを得ないこと。
別に評価そのものが不当だとかそういうのはまったく感じていません。

ただ、この作品をどんなものにしたいのか……ということだけは少し触れておきたいと思っています。
日常を描いている部分が多いので、読んでくださっている方々には「ただの日常系のお話」に見えてしまうかも知れないからですね。

さて……。
タイトルにあるような「目指すもの」を説明する前に、影響を受けた本を話しておくことにしましょう。

ハリーポッターです。

ハリーポッターという作品を単純にファンタジーという括りでまとめてしまうと見落としてしまうところがあります。

まず、最初は人間が暮らす(ちょっと昔の)現代の街から開始することから、作品カテゴリ的には「現代ファンタジー」です。
話は名前を呼んではいけないあのヴォルデモートとの確執。そして戦いが全体を通したメインストーリー。
その中で様々な経験を通し、仲間と共に強くなっていく……ハリーの成長を描いた部分ですね。

ハーマイオニーとロンの恋は……置いておきましょう。
ハリーとロンの妹……ジニーの恋もあくまでもエッセンス。

いや、恋も「成長」を描くのに必要な要素なのかも知れませんが……実は重要な意味がありますからね。


とにかくハリーポッターシリーズを読んでいると気づくこと。
それは、欧州では有名な戯曲や神話などからの影響が大きいことでしょう。

主人公のハリーはアーサー王、ダンブルドアは円卓の騎士のひとり、魔術師マーリンをモデルに。
ハリーはジニー・ウィズリーと結婚しますが、ジニーというのはアーサー王の妻グィネヴィアの愛称です。重要な意味があるでしょう?


他にも、不死鳥の騎士団は「マクベス」の影響を受けていると言われています。
炎のゴブレットでヴォルデモートが復活するシーンは「アーサー王の死」で赤子が聖杯の中に入れられるシーンを彷彿とさせます。


残念ながら日本人はそういう背景を知らずに作品を読み、映画を鑑賞していた人が多いのです。
逆に欧州(特に英国)では、アーサー王は建国の物語。
誰もが知っていて当たり前(日本人は日本書紀や古事記の内容さえも知りませんが……)の話をベースに作っているから皆に読まれる話に育っていった――それがハリーポッターが爆発的にヒットした理由だとされています。

まあ、ハリーポッターとアーサー王伝説の詳しい関係についてはググっていただくことにして……。



聡い方は既に気づいておられると思いますが、拙作も似たように何かの話をベースに書いています。
そういう話を書きたいという強い思いがあって、書き始めました。

ミミル、フレイヤという名前や、将平がエルムヘイム語を覚える場所。
エルフという存在。

これらから簡単に想像つくのですが、知らない人はまったくわからないでしょうね(笑)

あと、楡の木が登場しますが、ある国の言葉で楡は「エルム」と言います。
それも少しだけ関係してきます。

ついでに、高辻という将平の名字も大切ですから忘れないでくださいね。


できるだけあれやこれやとゴチャ混ぜにしない、正統派ファンタジーを目指しています。
今後もゴブリンやオーク、オーガのような世界観が異なる魔物が登場することはありません。スライムも本当の名前(ジェル・スネグラ)があることは書いていますからね。
(進化の過程で似た魔物が出ることは予定しています)

そういう意味で、「ライトノベル」というタグを外しました。
全然、ライトじゃないですからね(笑)

作品タイトルも、本来はそのベースとなる話に関係するものにしたいのですが、それをするとどんどんネタバレしていくので面白くない……
ずっと悩んでいますが、書き上がるまでこのままでいきましょう。


さて、いま第208話を書いています。
プロットからはズレたところもあって、第二層に割り当てる予定の第180話から40話分多くなりました。
まあ、美味しいものは美味しく書く、かわいいミミルは可愛く書く。
タイトルの「町家ぐらし」感がないので、秦さんにも登場いただきました。

ミミルが思ったこと、考えたことは「ミミル視点で書く」ことにして、ちょっとミミルが暴走したこともありましたね。
それで話数が増えたのは仕様がないです。

すべてを書き終えて見直すとき、削られる運命にあってもいいじゃないですか。
それだけをスピンアウトさせれば、二人の日常がダンジョンの殺伐とした世界だけでないことがわかると思いますからね。


そして、この10日間(地上6日+ダンジョン内5日)に二人の間には……

おっと、まだ公開は先でした。

お楽しみに。

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