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90年代の面影と、きっかけ。

こんにちは。
初めましての人は初めまして。
城之内です。

イリプレイサブルを読んでくれた友に、こんな事を言われました。



「なんで成功病とかいう……なんとな~く恐ろしい設定思いついたの?」



……ですよね。
自分でもなんか酷い設定だなぁとか、まるで成功できない人間の妬みが入ったような設定だなぁと思います。

じゃあなんで思いついたか。
厳密に言うとこれというきっかけがあったわけではなく、ただ今までの人生でたまに感じていた「自分みたいなダメな人間が生きているのに、あんな有能な人が早く死んじゃうのか……」という思いが積もりに積もって浮かび上がったのがこの成功病という設定かなと思います。

作品を見てもらうとわかると思いますが、自分は後ろ向きですしポジティブじゃないです。日向で遊んでいる人を日陰で眺めているような人間です(笑)

そんな人間ゆえに、劣等感というものを子供の時から強く感じていて、自分に出来ないことが出来たり、特技がこれと声を大にして言える友達が心底羨ましい子供時代でした。

そんな時代、忘れもしないのがとある歌手の訃報。
世代がばれそうですが、城之内が学生の時に有名歌手の「ZARD」こと坂井泉水さんが亡くなりました。
気が付けば彼女の歌を聴いて生きていた当時の自分には衝撃的で、暫くその現実を受け止めることが出来ませんでした。名探偵コナンの主題歌も当時たくさん担当されていて、彼女が亡き後にコナンから彼女の歌が流れなくなったことでようやく「……ああ、本当にZARDはいなくなっちゃったんだ」と受け入れました。死後公開された戦慄の楽譜で、エンドロールと共に流れるZARDの「翼を広げて」を聴きながら何とも言えない気持ちになったものです。パンフレットのあとがきに映画のスタッフの人が「坂井さんが生きていたらきっともっとピッタリの曲を作ってくれたでしょう」というようなコメントをしていて、それを見て涙が出そうでした。

彼女の歌声は90年代から00年代前半の、あの頃の日本の……まだどこか暖かみが残っていた日本の空気と匂いを感じさせてくれる気がします。
SNSもインターネットも、スマホもパソコンも今より普及していなかったし、便利ではなかったけど、それでも当時の日本は現代よりも人と人との間の暖かい何かが強かったな、と思います。

今となっては、平成という世も既に「古き良き時代」になりつつあるのか。

城之内はたまに、今でも彼女の声を聴くたびに90年代を思い出して懐かしくなります。彼女はたった40年という短い一生を風の様に駆け抜けていってしまいました。そして彼女のほかにも、何かを残した人で早くにこの世を去った人は思っているより多くいらっしゃる。

近年だと……神田沙也加さん、黒崎真音さん。
自分はこの二人の歌にはとても元気づけてもらっていました。

沙也加さんの「生まれてはじめて」
こんなに全身から溢れるように嬉しさを表現しながら歌えるんだなぁと、今でも聴くたびに涙目になってしまう。
真音さんは「H.O.T.D.」のアルバムからずっと大好きで、中でも「fuss fuzz」はずっと創作活動でお供にさせてもらっています。

二人とも、若くにしてこの世からいなくなってしまいました。

生きていてほしかった。
本当にただ、それだけです。

成功した人も、そうじゃない人も、特技がある人も、ない人も、ポジティブな人も、ネガティブな人も、本当はみんな長生きしてほしい。

……なんて、成功病という設定を考えたくせに、城之内は思っています。

……光輝だけじゃなくて、本当は青波にも生きる権利はちゃんとあるんだと。



ちょっと何が言いたいか支離滅裂になってきましたので、そろそろ(笑)

六話目もそろそろあげますので、皆さま何卒よろしくお願い申し上げます。

もう蝉が鳴きだす時期ですね。

それでは、また。

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