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異常図書用語集アップデート

あ―岩戸の司書

 伝承災害検知器。
 伝承災害の要素を分割記録したテキストスキャナーで、国内の災害、事故等の記録を収集、検査している。
 もし伝承災害が発見された場合、専属対応班が封印処置に当たる。

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あ―俺の嫁シナリオ

 旧称ピグマリオンシナリオ。
 召喚媒体に分類される異常図書の生成動機。
 このシナリオで生成された異常図書の大半は、ただの人間を召喚するだけだが、3000年生きた大妖怪や、世界の始まりから存在するドラゴン、地獄の大悪魔などが召喚される可能性があり、潜在的な脅威度はかなり高い。
 最悪の場合、破滅的事象に繋がる恐れがあることから、思想統制と表現規制の実験が行われた(参照:や―有害図書追放運動)が、現在、同様の実験は無期限に禁止されている。

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た―伝承災害

 異常図書分類のひとつ。
 災害を引き起こす伝承がこれに当たる。
 一見、災害の記録と判別できないが、詳細に調査すると再発防止策や減災施策が不自然に失敗している、被害者へのインタビューを行うと人格版画様の影響が見られる等、明確に異常性を示す。
 災害対策のために伝承災害と化した記録が参照され、さらに災害が発生し、その再発防止策を練るために、再び伝承災害が参照されるという負の連鎖に陥りやすく、それをきっかけとして発見されることが多い。
 基本的に「何が起こるかはわかるが、何故そうなるかがわからない」ことが多く、再制作が非常に容易なために、偶然に生成されてしまうこともあり、伝承災害の封じ込めは非常に困難である。
 下手に情報を書き込むと、それ自体が伝承災害の複製と化すため「どのような伝承災害が存在するのか」という記録を残すこと自体が危険なのも厄介な点である。
 これに対応するため、情報を電子化し、分割記録した伝承災害検知器[岩戸の司書]が災害、事故等の記録を検査している。


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な―二重世界仮説

 この世界と重なるように存在する世界があり、霊界接触や人魚姫シナリオ、作動原理不明の異常図書は、その世界からの干渉によって発生している、とする仮説。
 傍証は多いが、確たる証拠は未だ得られていない。また、二重ではなく多重であるという説もある。

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は―ピグマリオンシナリオ

 俺の嫁シナリオの旧称。
 しばしば新人職員に詳細を説明しなければならなかったことや、うろ覚えの職員が誤記する事例が続発したほか、ピグマリオン効果との混同により自己成就予言と勘違いされるなど、多数の問題を引き起こしたため、2008年、よりわかりやすい表現として、俺の嫁シナリオに改称。
 電子化されたアーカイブは、これに合わせて置換作業を行ったが、上記の通り誤記が多かったため、完全ではない可能性がある。
 もし置換漏れを発見した場合は、保安管理室までご連絡ください。

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