[シンデレラ1010]
カノンロックとか、改造昔話とか好きなんだ。
赤ずきんがオオカミとカラテ応酬を繰り広げたり、特攻野郎Pチーム(ペルシャ、フェザン、ドッグ、クレイジーモンキー)が鬼ヶ島に武装ヘリで強行突入したりとか、そんなレベルの改造がされてる奴が、好きなんだ。
とはいえ、そういうものが元ネタに取って代わってしまうのは、良くないことだ。これらはアイスの限定フレーバーのようなもの、ベースの味を欠いてしまったら成立しない。
というわけで、異常図書1412-6-8[シンデレラ1010]は、己を既成事実化せんとする邪悪な二次創作おとぎ話になった。
プロレスをチョイスした理由が、なんだかぼんやりしているが、確か「ガラスの靴って凶器攻撃に使ったら見栄えがするんじゃないかしら」というところから始まって「悪役が興行団体を乗っ取ろうとするのも王道だよな」と繋がって、マンション・デスマッチの辺りができた。
魔法使いのコスチュームで正体を知られずに舞踏会に乗り込む辺りとか、覆面レスラーっぽいし、行ける行ける。というか、どこかにそういうキャラのレスラーいるんじゃないかな。
毎度悩む異常発現の原因は特異記号にすることにした。
絵本を開いてパッと目に飛び込んでくる特異記号、超現実拡張コードMiracle、その場で見てきたかのように脳に焼き付く光景、におい、音!
「うおおおお! シンデレラ! シンデレラ!」
これを実現するにはQRコードみたいな二次元バーコードの発展形が良かろうということで、あの形になった。
異常図書メイキング15でも書いたことだが「ウソと真実の間にあるウソ寄りのグレーゾーンを漂う」ことを目論んでいるので、ウソに最接近する異常発現の原因の項目は「ああぁぁああぁぁあウソを書いてる! 真っ黒なウソを書いてるぅうぅぅぅ!」という感覚に苛まれる。