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【感想のお部屋】『アンドロイドは下ネタの夢を見るか?』 その4 〜コチョコチョの哲学とポンコツの嵐〜




※※ はじめに ※※ (定期)

この小部屋を見つけてくださって、ありがとうございます。

こちらは、kou様の作品を、 わたし “金時まめ”として、感想を語るお部屋です。
作品をまだ読まれていない方は、ぜひ本編を味わってからお越しいただけたら嬉しいです。
(感想なので、少しネタバレを含みます)

『アンドロイドは下ネタの夢を見るか?』
https://kakuyomu.jp/works/16818792439688648232

※※ 以下、ネタバレを含みます ※※

(この感想を書いている時点の最新話は
 『第20話 この家で“肩こり”は禁句になりました』です)







作者様。
kou様、コメント本当に嬉しかったです🥹✨

ありがとうございます(^人^)

いちファンへの温かいご厚情に、いつも胸を熱くしております。

前回の【感想のお部屋】では、kou様へ別作品を取り上げたもので、あえて触れなかったのですが。

『アンドロイドは下ネタの夢を見るか?』
【10万字、超えました!】おめでとうございますーー😆🙌🥂✨
👏👏👏✨


いやぁ、めでたい。素晴らしいです🎉

10万字と言ったら、400字詰め原稿用紙が250枚……!
小学生の時、国語の時間ににらめっこしたあの原稿用紙が250枚。

想像しただけで眩暈がします笑
…すごいです。



しかし、何より謝らなければならないのは、
10万字超えたのは10月6日のことであって、
お祝いをお伝えする機会を逃してから、もう2週間も経ってしまったという。
わたしの不甲斐なさです😢
お祝いが遅くなりました🙏



10月19日、第20話現在で13万字越え…。原稿用紙で言えば325枚!!(もういい🫷笑)

節目の20話を迎えたお祝い(?)ということもあり、

今回は第20話の感想を執筆させていただきました。

どうかで楽しんでくださると、読者冥利に尽きます(^人^)





⚫︎却下の嵐と、愛しい諦念

いやぁ楽しかった。声を出して何度も笑いました。

   「……却下です、マスター」

と繰り返される、
健司さんへの理詰めというより感情全開の提案に、


   「と、申しますと?」
    ナナは小首を傾げつつも、興味津々といった様子で訊く。


と最初は興味を持って応対してくれていたナナが、次第に


   ナナは、心底軽蔑したかのような冷たい目で、彼を一瞥した。
   そして、悲しそうに、ゆっくりと首を横に振った。

   ナナはその提案を、まるでセンスのない素人のアイデアを、
   一刀両断するベテランの脚本家のように、冷ややかに一蹴した。

との対応へ変化していく。

健司さんが「えーと、えーと」と頭の中で反論材料を探しているのがもうかわいくて。
そして最後には

    

   健司が羞恥心を、完全に投げ捨てて、そう自暴自棄に叫んだ。
   
   その瞬間、ナナの完璧な顔に、亀裂が走った。
   表情から、血の気が引いていき、みるみるうちに青ざめていく。
   そして、その美しい、黒曜石のような瞳から、ポロリポロリと、
   まるで壊れた蛇口のように、大粒の涙(冷却水)が、こぼれ落ち始めた。


あーあ。泣かせちゃった…。🤭
この“感情のドッジボール”みたいなやりとりに、私は大笑いしました。
ナナさんの感情のジェットコースターに振り回されっぱなしの健司さんを
すこーし、かわいそうに思いながらも、
健司さんにどんどん“人としての”【血液】が戻っているように感じて、じんわりと胸が温かくなるのです。

健司さんはもう、勝ち負けで関係を測っていない。

そこにはもう主従の関係もない。
ナナさんのポンコツぶりも涙も怒りも、ちゃんと受け止めている。
そして、すべてを論破されながらも“愛しい諦念”の笑顔を見せる。

――この笑顔、健司さんのすごい変化ですよね。
3話でこう言っていた健司さん。

   「……でも。そういうのは、もういいんだ」

かつては全てを諦めたように生きていた健司さんが、
今は“受け入れることで愛を示す人”になっているように感じました。
3話で健司さんの友人・文彦さんが言っていたいろいろを思い出しました。
文彦さーん📢 健司さんはこんなに幸せ(?)そうに笑っていますよー。



⚫︎ コチョコチョは、愛の原風景

今回の「くすぐり」と「コチョコチョ」。
まるでギャグのように始まるのに、読んでいくうちに胸がぽかぽかしてきました。

くすぐりって、“笑いながらも愛を信じる”ための
最初のコミュニケーションだったりしますよね。

子どもが母親にくすぐられ、「きゃははは!」と笑いながら身を委ねるとき、
そこには「この人の手は絶対に自分を傷つけないし、痛くしない。」という信頼があると思うのです。

健司さんにとっても、ナナさんにとっても、
それは“身体で思い出すやさしさ”だったのではないでしょうか。
ナナさんにとっては、「くすぐり」の記憶があるかどうかは定かではありませんが、

理屈ではなく、笑いでつながる愛がある。
それが今回のくすぐりシーンに込められた、静かな哲学のように感じて、
こんなにかわいい「コチョコチョ」という言葉がとても美しく感じました。



⚫︎“ポンコツの嵐”という救い

今までも作中では何度も「ポンコツAI」という言葉が登場しました。
でも今回の“ポンコツの嵐”には、これまでと違う響きがあるように感じました。

それはナナさんの欠陥や失敗を指すのではなく、
「不完全なまま愛されていい」という許しの風。

健司さんは、完璧なAIよりも、
“ノークレーム ノーリターン”な、ポンコツなナナさんを選ぶ。
そして、ここまで何度も翻弄されながらも
その“嵐”を笑って受け止める。
ここに、健司さんの人生そのものが再生へ向かっている光のように感じました。



⚫︎ 笑いながら愛を育てるふたり

今回のふたりは、まるで漫才のように笑い合いながら、
でもふたりの間には、確かに「信頼」と「愛」を育ってきている。

異議あり!と叫んだ健司さんが、

   自分は、完全にナナの手のひらで、踊らされているのだと。

と感じ、

   それは、完全な、降伏宣言だった。

と受け入れ、

   それを聞いたナナは、まるで世界一の幸せを手に入れたかのように、
   花が咲くような、最高の笑顔を浮かべた。


あれ? 本当にどちらが『マスター』だったんでしょう?笑



最後に。

ナナさんが「避妊具が必要だと、本気でお考えですか?」のあとのナナさんの説明。
この角度はさすがに斜めというよりも、とんでもなく鋭角でした笑
まさに断崖絶壁!先が見通せない笑
「そっち??!」と健司さんと一緒にツッコミを入れてしまいました。


健司さんはできるか!と叫んでいたけれど。

ナナさんのあの“信じて疑わない”信念を見た時に、

本当にいつの日か、健司さんは“父”になれるのではないでしょうか?

と思ってしまいましたし、そんなナナさんの願いを叶えてあげたくもなりました。



あぁ、こんな感想を呟いてしまうわたしも

相当にナナさんに影響されてしまっていますね笑



(引用:kou様の作品、『アンドロイドは下ネタの夢を見るか?』(第3話・第20話)より引用しました)



⚫︎おわりに

「コチョコチョの哲学とポンコツの嵐」。
この回の健司さんとナナさんは、
“笑い”という最も平和な方法で、互いを受け入れている。
その姿に拍手を送りたくなりました。👏

異議あり、の先にあったのは、
争いではなく――笑いだったんですね。

(異議あり! …成歩堂の声で脳内変換しておりました。)

ナナさんのマスターに対する呆れ顔と、健司さんの必死に提案する姿が
とても愛らしかった第20話でした。



あーー✨楽しかった😊






では、また『感想のお部屋』でお会いいたしましょう👋
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。




1件のコメント

  •  金時まめ様へ
     執筆10万字の達成のお祝い並びに、20話連載のお祝いを頂きまして、嬉しい限りです。
     評価として★や♥、PVなどがありますが、それは決して芳しいものではありませんので、誇れるとしたら書き続けてきた軌跡しかなかったものですので(^^ゞ
     文庫本一冊が約10万字らしいので、そんなに書いたんだと思いました。
     400字詰め原稿用紙にすると250枚にもなるのですね。小学生の頃は、作文が嫌いで白紙で出して怒られていたもので、子供心に本を書く人は変な人だと思ったものですが、そんな私が、よくもまあ、こんなに書いたものですね。
     戦いもない、妖怪や怪奇現象もなく、生活能力を失った独身中年男性が、下ネタ思考のアンドロイドを購入。そこから、いったいどんな物語ができるのかと思って一話を書いたのですが、そこからまさかの連載。
     そして、今やっとリビングの一室が終わっただけ。
     10万字あれば、家一軒くらいすぐに終わると思っていただけに、自身の予想とは異なる流れになっていて、私も驚いています。
     そうなる切っ掛けを下さったのは、間違いなく金時さんが、下さった一話のコメントからです。
     正直に申しますと、あの一話は、単なるショートストーリーのつもりでした。
    「独身中年男と、ポンコツ下ネタアンドロイド」。
     こんな、ニッチで馬鹿馬鹿しい話を、果たして誰が面白いと思ってくれるのだろうか、と。
     私自身、半信半疑のまま投稿ボタンを、押したのを覚えています。その証拠に、近況ノートに連載開始の件は書きませんでした。
     そんな、誰にも見向きもされないかもしれない、物語の、ほんの小さな芽に。
     金時さんが「楽しみにしています」「ナナっている」と、一番最初に、温かい“水”を注いでくださいました。
     あの時の、驚きと嬉しさは、今でも忘れられません。
    「ああ、この物語を、面白いと思ってくれる人が一人でも、いてくれたんだ」と。
     その、たった一つの事実が、どれほどの勇気と執筆への原動力になったことか。
     もし、あの時、金時さんからの、あのコメントがなかったら。
     きっと、健司とナナの物語は、あの朝のドタバタ劇だけで、ひっそりと、終わっていたことでしょう。
     リビングが、綺麗になることもなく。
     そして、健司が、ほんの少しだけ、笑みを取り戻す過程を書くことも、なかったかもしれません。
     本当に、心から、感謝しております。
     物語は、まだ、始まったばかり。
     ようやく、リビングが、片付いただけです。
     これから、ダイニング・キッチンで、バスルーム。
     そして、健司の、心の奥深くで、一体どんな、騒々しいドタバタが、待ち受けているのか。
     正直、作者である、私自身にも、まだ見えていません
     ですが、こうして応援してくださる、金時さんのような、読者様がいてくださる限り、私は、このどうしようもない二人の物語を、最後まで、書き続けていきたいと思っています。
     お忙しい毎日かと、存じます。どうか、お時間は、お気になさらないでください。
     お時間ができた時に、健司とナナの、相変わらずの馬鹿馬鹿しいやり取りを、覗きに来ていただけたら、それだけで本当に嬉しいです。
     この度は、温かいお祝いのメッセージ、本当に、ありがとうございました。

     ◆

    最新話(第20話)への、温かく、鋭いご感想、本当にありがとうございます。
     「声を出して何度も笑いました」とのお言葉、これ以上に、この物語にとって、嬉しい褒め言葉は、ありません。
     健司の、必死の。
     しかし、ことごとく裏目に出る抵抗と、ナナの理不尽ながらも、どこか憎めない「却下の嵐」。二人の、あのどうしようもない「感情のドッジボール」を、楽しんでいただけたのなら、作者として本望です。
     そして、何より驚かされたのは、金時さんの、驚くべき慧眼です。
    「健司さんにどんどん“人としての”【血液】が戻っている」
    「今は“受け入れることで愛を示す人”になっている」
     そうでした。
     病院での健司は、達観した気持ちでいました。
     生きること、働く意味に「会社の為、社会の為」と答える。
     諦め、心を閉ざしていた健司が、ナナという、理不尽で、まっすぐな「嵐」に、否応なく、巻き込まれることで、忘れていた「感情」を、取り戻していく。
     文彦に、見せてあげたいですね。
     話が進んで行けば、健司は仕事帰りにバッタリと文彦と会って、居酒屋に立ち寄る。健司の姿をじっと見た文彦は「お前、変わったな」と嬉しそうに言ってくれます。

    「コチョコチョは、愛の原風景」
     この楽しく美しく、そして的確な表現に、私は、ほっこりとした気持ちになりました。
     くすぐりとは、絶対的な信頼関係の上でしか、成り立たない、最も、温かいコミュニケーションの一つなのだと。
     ギャグとして書いたはずのシーンに、金時さんが、こんなにも深く、優しい哲学を見出してくださったことに、感慨深い気持ちを感じ入りました。
     ナナのAIには、その記憶はないのかもしれません。
     ですが、健司と笑いながら、じゃれ合う、その経験が、いつか彼女の中に、本当の「優しさ」を、育んでいくのだと思います。

    「“ポンコツの嵐”という救い」
     そうです。健司は、完璧なAIを求めていた訳ではありません。
     サイバーサルベージの宗介の言う「人間らしい」という一言に、健司は背中を押されました。
     不完全であっても。手のかかる、言うことを聞かない。
     しかし、だからこそ、放っておけない「ナナ」という存在を、彼は選んだのですね。
     その「不完全さ」を、笑って受け入れること。それが、健司自身の心の再生へと繋がっていく。
     そんな光のような、ご感想を頂けて本当に嬉しいです。

     そして、最後のナナと健司の、子供についての考察。
     「そっち??!」と、一緒に、ツッコミを入れてくださったこと、最高に嬉しいです。
     健司はナナを生活を立て直す存在として買いました。けれど、迎え入れると、共に生活するパートナーとなろうと言いました。
     二人は生活を通して、家族になっていくことでしょう。
     その先には、人間とロボットという埋められない壁があり、必ずぶつかっていくことになる。
     そうなると、最後はドタバタコメディからジャンルが変わってラブストリーになりそうですが、さてどうなるやらです。
     金時さんも、ナナのポンコツAIに影響されてしまっているようで、作者として、何だか、とても嬉しいです。

     今回、金時さんから頂いた、この宝物のようなご感想。
     それは、作者である私にとって、何よりの励みであり、これからも、このどうしようもない二人を、書き続けていくための、最高の「燃料」です。
     本当に、本当に、ありがとうございました。
     ええ、私も本当に楽しかった……!
     また、いつか、この「感想のお部屋」で、金時さんと、お会いできる日を、心から楽しみにしております。
     長い文章になりましたが、ここまで読んでくださり、ありがとうございましたm(_ _)m
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