• エッセイ・ノンフィクション

前回の続きみたいなこれまた一人称の話

 前回テーマと違ったので書きませんでしたが恋愛物語を一人称で書いたら視点変更しちゃいけないのか? って話ですが全くと言った話ではない。

 前回、一人称でヒロインの気持ちも書いたりすると味気ないと書きましたが、気持ちを書きたいと思いますよね。ならばどうしたら書けるのでしょうか?

 前回の例文や『I's』なんかは片思いの作品なのでなり立つのであって、両片思いのものとなると最後までわからないといった事ができません。

 両片思いがテーマで、二人の思いが交差したりすれ違ったり、じれったい甘酸っぱい物語を書きたくて、読者にそれを伝えたくて書いたのに、書くと味気ないとか、それなんて無理ゲー? となります。そこで取れる手法は私では一つしか思い浮かびません。

 それはダブル主人公でそれぞれの一人称視点で紡いでいく物語を書くことです。
 これの他にあるのなら教えて欲しいと思う。

 ただこれをするのに気をつけないといけないのが、同一シーンでの切り替えが容易ではない事。また同じシーンをそれぞれの視点で書くなどすると、読者が飽きてしまうかもという事。適切なとこで違和感なく切り替えていかなければなりません。

 仮に入学から出会ってともに一目惚れしたとしてその出会いはそれぞれの視点で気持ちを書き、その後は何かのイベントを一区間とし、例えばGWまでを男主人公。その後の夏祭りまでを女主人公。など交互に書くなどのしっかりと区分けしないといけない。このようにちょっとした制約ができます。

 それが苦だ。もしくは視点がブレてしまうとなるならば、もう三人称でお互いに親友レベルの友人を作って友人との恋愛相談として表現していく事しか手がないと思われる。

 私は両片思いも片思いの作品も好物です。俺物語のようなお互いに一途であれも両片思いから始まった恋物語だったはず。

 じれったくて砂糖ぶちまけるような純ラブコメは一人称がとても良く合ってる。男でも女でも主人公になりきったりヒロインになりきったりと、疑似恋愛を楽しむ事ができる手法だ。こういった作品を書きたい方は是非チャレンジして欲しい。

 最後に人称って奥が深いよね。今日まであれこれ文章について偉そうに語ってきたけど、文学が生まれそれが学問になるという事を思い知しらされたと感じた今日でした。

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