「変態の編隊が変体している」
「大変だ」
それでも空は蒼かった。
「変態二号。隊列を維持せよ」
変態長は、非行歴累計八〇〇時間を超える歴戦の男だった。
かつて、そこには無限の可能性があった。
少なくとも、入店するまでは。
だが、今そこにあるのは、男達の夢の残骸と罪と領収書だけだ。
ロマンは三十分八〇〇〇円の露に消えた。
「変態長、自分はもう駄目です」
「諦めるな。まだ希望はある」
「駄目なんです。もう……かからないんだ、エンジンが」
そう言って、一機が高度を失っていく。
「ご武運を、自分は先に逝きます」
「待て……! 一緒に、帰投すると言っただろう。まだ、早い……早すぎる。まだ、二軒目だぞ」
応答はない。
そこには果てしない蒼が広がっていた。
雲だけが、白い。
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