ほらほら

人は優しくないほど真実に近づく。 だから、物語はとても優しい。 物語は書きたくない。人間の姿だけを描きたい。

散文詩寄りの掌編集。 英訳版をXに放流中、その素材置き場として書いてます。 日々成長中。ですので後ろに行くほど出来が良い……筈です。 拙作「ほらほら短編集」より分離した掌編…

世界の隙間で息をしている人たちの話。 捨てきれないもの、言えなかったこと、越えなかった線。 都会の夜明けとともに、短く終わる小さな物語たち。 日々成長中。ですので後ろに行くほど…

これを書けただけで、カクヨムに投稿していた甲斐がありました。

この作品は創作論です。書き手の思想信条の表明ではありません。

noteに書いていたものの転載版です。

「分かる」と言うやつは読んでない。 「分からない」と言えるやつだけが、読んでいる。 この物語はフィクションです。……以下省略。

かつて、私たちは「カラス」と呼んでいた。 その黒い羽根に、自由や恐れや、そして“誰か”の記憶を重ねていた。 でも今、それは“ガチョウ”と呼ばれている。 そう決まったから。そう教…

散文詩を時々投稿します。 疲れた時とかに書きます。 女々しい自己満ですが、 共感してくれたら嬉しいです。

深夜だというのに街の明かりで薄明るい夜空の下、オレンジ色の街灯に照らされた道をぼんやりと眺めながら走る。 中央分離帯の生垣にビニール袋が絡まっている。通り過ぎる車の風に煽られて、…

その時、『視線』は神話になり、『少女』は超越者となった。 見られぬ者たちのまなざしが、都市の高みに染みついていた。 名もなく、声もなく、それでも確かに、在った。 彼らの絶望は、…

　歌舞伎町の街は明日も変わらず、ネオンを輝かせるのだろう。 　この街には、終わりなどない。すべてはただ、続いていく。 拙作『絶望標本』の外典。 名前アレだけどそっちも読むとち…

その日から、ガチョウは空を飛び、カラスは地面を歩き続けた。それでも人は変わらなかった。

「変えられないなら、何をしても無駄か？ 諦めて怠惰に、無感情に生きるか？」

それがあったからこそ、世は回り、人は繋がり、自分もまた何者かであることができた筈なのに。

ゆっくりと水が流れて、春の日差しは依然として穏やかで、どこまでも静かだった。

心が疲れた時の私的処方箋