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小説企画に参加するにあたって 記録その②

引き続き、人魚姫について。

少女が頬を引っぱたかれるシーンを真っ先に書き出した。
少女が三人。そう、最初は三人で書き始めた。けどオロオロするばかりの三人目は二人と同じだけ生きていない感じがして思い切って消しました。

時間、街並み、呼吸、少女の目に見える物。
前の記事に書いた縛りによって、地の文で世界観の説明は極力行わない。
しかし書き進めていって、足りないものに気が付いたのである。

読み手が感情移入できる立場のキャラクター。物語でこれからチュートリアルを浮ける立場のキャラクターです。

本作の場合、少女二人はそれに当たらない。
少女二人の物語は明らかにもう始まって居るどころか折り返し地点な感すらある。
もう彼女たちは読み手と心情を共にすることはできないだろう。さて。

そこで、第三者による観測に変更。これが浦島タイチである。
ちなみに初期の構想では、タイチは違う立ち回りをするキャラとして考えていた。しかし、今回の流れの場合タイチを視点にする方が読み手を引き込みやすいと判断したので。サモン。

状況を再度整理し、タイチを主な視点とした場合に必要な情報を追加する。
少女二人の名前も不要かとも考えたが、流石にそこまですると味気ないので残しました。

読み手の視点を請け負ったタイチですが、少女二人にとっては今まで存在しなかった新しい要素。別名不審者。
最後に三人を対面させ、物語が動き出すだろうと思わせる所で話を切り、書き出しの練習としての本作を完成としました。




前記事と本記事では、あくまで私が「このように考えて作品を作った」という事実をベースに記し、私が創作の道標にしている脚本論や創作論、文章表現のこだわりについては書かない。はずかしいんだもん。

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