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#今日読んだマンガ2022

 2022年も1日3冊、1年間で1000冊マンガを読もうという目標を掲げてマンガを読みました。コンスタントに1日1~2冊ペースでなんとか500冊以上は達成したのでここで個人的に紹介することにします。

 ツイッター上で、#今日読んだマンガ というハッシュタグをつけ☆5段階評価で記録しました。単行本を買うことはなくなり、ほぼ全てamazonのKindleFireで読んでいます(昨年購入)。

※過去の自分のツイートを検索・解析するにはtwilogが適しています

ボクの好みは、
■既存の価値観をぶちこわし、見たこともないような世界観を作っている作品(初期の無限の住人・ファイアパンチ)
■藤子F不二雄・星野之宣などわかりやすい正統派SF(ナチュン・ぼくらの・ライドバック・ソマリと森の神様)
■スリリングな心理戦(カイジ・ジョジョ・デスノート・嘘喰い)
■青春時代のモラトリアムと葛藤(アオイホノオ・編集王)
■うんちくまじりのスポーツ漫画(ラストイニング・オールラウンダー廻・おおきく振りかぶって)
■アフタヌーン・モーニング系
□ギャグ・エロは全般的に評価が低いです(好みではない)

※参考までに2021年のベストは以下でした
■メダリスト
■葬送のフリーレン
■狼領主のお嬢様

☆5段階評価の基準は以下のとおり
☆5:他の人にはオススメできないが個人的に刺さった傑作
☆4:万人にオススメできる良作
☆3:可もなく不可もなし
☆2:読むだけ時間の無駄
☆1:生理的嫌悪感で最後まで読めない

2022年☆5のマンガ
(今年発売というわけではなく過去のものも多く含まれます)

■ゴブリンスレイヤー外伝:イヤーワン(1)
■iメンター(1)
■首都高SPL(1)
■つかさちゃんに歌われる!(1)
■ダーウィン事変(1)
■MASTERキートン完全版(1)
■【推しの子】(1)
■バトルグラウンドワーカーズ(2)
■葬送のフリーレン(2)
■望郷太郎(2)
■怪獣8号(1)
■ワンダンス(2)
■Wizard`s Soul (1)
■あせとせっけん(2)
■花園くんと数さんの不可解な放課後(1)

※寸評

 これまで紙のマンガにこだわっていた山岸凉子と浦沢直樹が2021年末から電子書籍化を解禁したことが話題になりました。ようやくかという思いでMASTERキートンを購入しました。しかし1冊1000円以上とお高い強気な価格設定。パイナップルアーミーも電子化されることを心待ちにしています。
 硬派なSFものとしてiメンターと怪獣8号。ちょっとひねりのきいたアイドルもののつかさちゃんに歌われる!と【推しの子】。学園もののWizard`s Soulと花園くんと数さんの不可解な放課後。主人公の子供時代を描く王道ファンタジーのゴブリンスレイヤー外伝。他に(2)巻で挙げているものは(1)巻から継続して安定したクオリティを維持しているといえます。
 そんななかで今年のベスト1は間違いなくダーウィン事変を推します。

■ダーウィン事変(1)
 人間に食べられるためだけに生かされ殺される家畜としての動物。それを食べることを良しとしない信条の「ヴィーガン」という人たちがいるのは聞いたことがある。この物語にはもっと過激な思想の「動物解放同盟(ALA)」が登場し、肉を食べる人間は許さず排除しなければならないという主義を掲げている。そのALAが実際にニューヨークで爆発テロまで起こしてしまう。これが物語の冒頭。
 このマンガの真ん中に登場するのが、チンパンジーの母親と人間の父親から生まれた半人半猿のチャーリーだ。絵柄はかわいいが、人間より賢くチンパンジーより強い。
 人間が彼に問うセンシティブな問題に、チャーリーは悩むことなく即座に回答する。その人間側でもなく動物側でもないチャーリーの意見が、ボクたち読者に新しい世界の見せ方を教えてくれる。例えば「どうして人間だけが殺して食べちゃだめなの?」といった風に。
 多民族国家のアメリカが舞台というのも良い。これが日本だとドラえもんかラノベ的な扱いになりギャグで済まされていただろうから。

■MASTERキートン完全版(1)
 20年以上前、学生の頃に読んでバイブルとしていたマンガ。その電子版がついに発売!冴えない考古学者のキートンが世界を飛び回り事件を解決する一話完結型の物語。アニメ化もされている。紙の本は絶版になっていたので改めて読むことができる至福を味わいたい。

■【推しの子】(1)
 1巻だけでも内容がてんこ盛り。ジェットコースターのようなストーリー展開に読むのを止めることができない。でも1話毎にキャラクター別インタビュー形式の回想シーンがあるので息を休めることはできる。
 主人公の産婦人科医の元(九州)に、推しのアイドルがやってきた!世間には内緒だが妊娠したというのだ。そのアイドルの出産直前にストーカーが突然現れ、発見した主人公の産婦人科医は刺殺される。アイドルは助かり無事双子を出産した。がなんとその双子の赤ちゃんの一人に主人公が転生してしまう(記憶を持ったまま)。
 これだけでお腹いっぱいなのにその後のトンデモない話の数々に、おいー!と心のなかで何でも叫んでしまいました。どんな内容かは読んでのお楽しみ。

■つかさちゃんに歌われる!(1)
 クラスのアイドルであり、少女3人組人気バンドのボーカルであるつかさちゃん。彼女が作詞する歌詞には秘密があった!
 クラスの冴えない男の子つづるくんの、妄想過激小説からインスパイアを得ていたのだった。その妄想が物足りないと判断したつかさちゃんは、現実を侵食し始める!手始めにクラス委員長を睡眠薬で眠らせタイツを破り、担任の女先生をラブホテルで捕縛しSMプレイを行う。それをつづるくんにも手伝わせる。創作のためには犯罪すれすれの所まで行動してしまう。つづるくんの妄想小説も暴走してゆく。二人の危ない関係はどこまでゆくのか、この先が見てみたい。
 常識破りの主人公という意味では『響 小説家になる方法』というマンガがある。こちらは性格が破綻していて周りとは一切コミュニケーションできない少女が、小説の芥川賞をとるお話。『響』は読んでいてイライラ・ハラハラする部分が多いが、『つかさちゃん』はワクワク・ドキドキする分、より一般向けでエンタメに昇華されているので楽しい

■首都高SPL(1)
 車もののマンガといえば、頭文字Dを代表とする公道バトルマンガが主流であり、多くの読者もそれを望んでいる。 が、このマンガはチューニング整備会社の周りで起こるひきこもごもの話が中心。実際に1巻ではバトルというバトルは1回も無い(あれちょっと速い若者がいるなくらいの描写はあるが)。
 その熱いバトルが無いにも関わらずこのマンガが面白いのは登場人物が個性的でキャラ同士の会話の掛け合いが見事であることに尽きるだろう。 主人公の工藤・仕事仲間のコータ・別れた妻・別居中だったが押しかけてきて一緒に住むことになった娘・保険会社の美和。それぞれキャラが立っており、特に工藤と娘のテンポの良い会話は読んでいて気持ちいい。
 難しい車の専門用語は出てくるが、わからなくても問題はない。 かつてプロトタイプとして制作し売却したK0というマシーンは今はどこにあるのかという謎も興味深くグイグイと先まで読みたくなる。
 最後のページに一切デジタルは使わず全部アナログで描いていますというひとことが添えられていた。今の時代、車は3Dモデルを作って落とし込んだほうが楽だろうに作者のこだわりなのだろう。それがまた良き

■iメンター(1)
『サイコパス』というアニメを見たことがあるだろうか?
日本の全国民の犯罪係数が厚生省に管理され、一定数値を超えた者は国により処刑されるというディストピア世界を描いたアニメである。
 このマンガはさらに、結婚指数・就職指数・健康指数などを遺伝子から評価し、配布されたタブレットから各人の行動を音声アドバイスするという世界観である。
基本的には、そのタブレットのiメンターに従っていれば幸福な人生が送れるということだが…。それに逆らおうとする人間、操る側、それぞれが葛藤しドラマが生まれる。
一話一話が長く、驚きのオチが待っていて興奮するのだが、さらに別のオチまで用意されているという脚本が見事。

■葬送のフリーレン(2)
 魔王を倒したパーティの中で長寿のエルフだけが生きている世界。新たな弟子を連れながらかつての冒険の旅路を歩いていくフリーレン。2巻は魔族との戦闘シーンもある。タイトルの「葬送」の意味がわかるシナリオも巧い。2023年アニメ化決定

■ゴブリンスレイヤー外伝:イヤーワン(1)
 本編のゴブリンスレイヤーはアニメで知った。この外伝はその主人公がゴブリンスレイヤーと呼ばれるようになるまでの前日譚。姉がゴブリンに蹂躙され殺される。それをただ見ていることしかできたかった少年はギルドを訪れ冒険者となる。グロテスクで残虐な描写が多く人を選ぶ。まだ未熟な少年は再三ピンチに陥る。そこにどうしようもなく引き込まれる。

■バトルグラウンドワーカーズ(2)
 サラリーマン勤務のように会社に通ってロボットに乗り、地球を侵略する亜害体と戦うSFマンガ。味方であるはずの人間側に裏切られ窮地に陥る主人公チーム。仲間と助け合い創意工夫しながらギリギリで毎回の戦闘をしのいでいく。仲間たちの過去が語られ次第に心が通っていくシーンがなんとも言えない。8巻完結(未読)

■望郷太郎(2)
 世界が大寒波に遭い人口が激減したした世界で、はるか東の日本を目指すたびの途中の太郎。旅を共にしたパルの故郷にたどり着くが、そこで待っていたのは隣村同士の戦争に替わる「大祭り」。物資と人を持つ強いものが結局は勝つのか、こんな世界になってまで人は協力できず争い合わなければならないのか。現代の民族戦争にも通じる痛烈な批判と皮肉。

■怪獣8号(1)
 怪獣を倒す防衛隊員を目指していたが才能がなく清掃作業をしている主人公カフカ。ある日謎の生物を食べてしまい怪獣化し逆に追われる存在になる。呪術廻戦の特撮版とも言える面白さ。大ゴマのこだわりが強くカッコいい。電子版だとカラーで見られるページも。おじさんが主人公というのはアイアンマンぽくもある。

■ワンダンス(2)
 今、大学生の中で最も人気があるサークルはダンスだという。身近で本気で打ち込んでいる奴もいる。いつも深夜練といって、午前過ぎから朝まで踊って練習している。理由を聞くと深夜は踊る場所代が安いからだそうだ。そしてあまり眠らず学校へ行きバイトをする。充実した青春だろう。
 マンガの主人公はダンス未経験で身体だけは恵まれている男の子。うまいダンスとは?と突き詰めて練習に打ち込む姿と絵の構図がマッチしていて芸術的。一緒に練習している女の子と近づきそうでなかなかくっつかない関係もイイ

■Wizard`s Soul (1)
 カードゲーム漫画といえば遊戯王に代表されるように、ギリギリの状況から神ドローをして逆転して勝つバトルというのが見せ場のものが多いように思う。
 このマンガは全く違い、中学生の女の子が父親の借金を返すための賞金を稼ぐために大会に出る。その戦略がすば抜けていやらしく友達に嫌われるタイプなのでクラスからは孤立する。女の子は勝つためなら嫌味を言われようといじめられようと避けられようと心が痛くなるくらい己の戦略を貫き通す。学園モノで恋愛もののハズなのに読むと胸がえぐられるくらい苦しい。その先に救いはあるのか?

■あせとせっけん(2)
 汗っかきがコンプレックスの控えめ女子・麻子と商品開発部のイケメン男子の恋愛物語。この巻では麻子の弟(シェフ見習い)が登場。麻子はついに家族に彼氏を紹介し、弟の働くレストランを予約する。弟は、姉が絶対にもてあそばれているだけだと疑い、彼氏にあの手この手で罠をかける。その結末のセリフが清々しく気持ちいい純愛ラブストーリー!

■花園くんと数さんの不可解な放課後(1)
 これは全女子中学生に読んでもらいたい性教育の教科書だ!
 祖母も母も教育者、父は亡くなり小さい妹がいるという女子だけの家庭で育った数(かぞえ)さんは性の知識に好奇心旺盛。ネットも制限されているので、まずエロいワードを辞書で調べる(←子供の頃あるある)。だが辞書では意味がたらい回しされてしまうのでさっぱりわからない。そこでクラスメートでアダルトグッズ店の息子である花園くんに、放課後の科学室で直球質問する。
 決して読者サービスに偏ったエロい展開にはならず、まっすぐ正直に性知識を教えてくれる花園くんに好感が持てる。二人の関係にやきもきしながらも温かい目で見守ることができる。世の中の両親がどうやって子供に性のお話をしようか悩んでいるご家庭は、このマンガを子供に買い与えるのが正解だ。

2022年☆4のマンガ
■こういうのがいい(1)
■立ち飲みご令嬢(1)
■終電ちゃん(1)
■デビルズライン(2-3)
■青のミブロ(1)
■無号のシュネルギア(1)
■きみとピコピコ(1)
■チリアクタ(1)
■カオスゲーム(1)
■ヒロインは絶望しました。(1-3)
■黒子のバスケ STARTER BOOK(1)
■ONE PIECE STARTER BOOK(1)
■僕とロボコ(1)
■サラダ・ヴァイキング(1)
■1日外出録ハンチョウ(2-3)
■トレース科捜研法医研究員の追想(1-3)
■アルテ(2-3)
■ワカコ酒(1)
■大衆酒場ワカオ(1-2)
■推しが部下になりました(1)
■逆方向異世界転生してキモオタになったしまった大魔術師デルレイ・カーデスの不条理な日常(1)
■はぐれ勇者の異世界バイブル(1)
■ハリガネサービス(1-4)
■声がだせない少女は「彼女が優しすぎる」と思っている(1)
■菌と鉄(1)
■ラーメン赤猫(1)
■リバイアサン(1)
■ババンババンバンバンパイア(1)
■ルリドラゴン(1)
■スライムライフ(1)
■宇宙兄弟(2-3)
■軍靴のバルツァー(1-3)
■修羅の刻(3)
■有害指定同級生(1)
■嘘喰い(1-2)
■俺んちに来た女騎士と田舎暮らしすることになった件(1-2)
■東京ヒゴロ(1)
■ジパング深蒼海流(2-3)
■でんき街の本屋さん(1)
■あした死ぬには、(1)
■ひとりでしにたい(1)
■猫と竜(1)
■MASTERキートン完全版(2)
■没イチ(1)
■サンダー3(1)
■転生してから40年。そろそろ、おじさんも恋がしたい。(1)
■洞窟王からはじめる楽園ライフ(1)
■辺境暮らしの魔王、転生して最強の魔術師になる(1)
■ハイパーインフレーション(1)
■グラゼニ東京ドーム編(1-2)
■ヘルモード(1)
■兵器少女(1)
■異世界転移者のマイペース攻略記(1)
■金貨1枚で変わる冒険者生活(1)
■北斗の拳外伝 天才アミバの異世界覇王伝説(1)
■ダンダダン(1)
■キングダム(1-5)
■PPPPPP(1)
■ファンタジーをほとんど知らない女子高生による異世界転生生活(1)
■魔女のマリーは魔女じゃない(1)
■ブラッククローバー(1)
■おとうふ次元(1)
■高杉さん家のおべんとう(1)
■猫が西向きゃ(1)
■KILLING ME / KILLING YOU(1)
■回復術士のやり直し(1)
■異世界居酒屋「のぶ」(1)
■異世界迷宮でハーレムを(1)
■黒岩メダカに私のかわいいが通じない(1)
■村人ですが何か?(1)
■とんがり帽子のアトリエ(1)
■CANDY & CIGARETTES (3)
■月曜日のたわわ(1)
■骸骨騎士様、只今世界へお出掛け中(1)
■おかえりアリス(1)
■魔法使い黎明期(1)
■COPPELION (1-2)
■時間停止勇者(2)
■松井さんはスーパールーキー(1)
■空電の姫君(1)
■アンダーニンジャ(1)
■キノの旅(1)
■ラブホの上野さん(1)
■群緑の時雨(1)
■世界最強の努力家(1)
■転生したら第七王子だったので気ままに魔術を極めます(1)
■本能寺(1)
■友達として大好き(1)
■有害都市(上)
■青年少女よ、春を貪れ。(1)
■花鈴のマウンド(1)
■シャングリラ・フロンティア~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~(1)
■ハレ婚。(1-2)
■海賊とよばれた男(3)
■十角館の殺人(1)
■逃げ上手の若君(1)
■大東京トイボックス(1)
■小説の神様(1)
■ラブゼミ~上野教授の恋愛講義~(1)
■アンメット-ある脳外科医の日記-(1)
■激辛課長(1)

今年も豊作でした
来年こそは1000冊読みたい

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