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#今日読んだマンガ2020

 2020年も1日3冊、1年間で1000冊マンガを読もうという目標を掲げてマンガを読みました。11月くらいまでで400冊というスローペースだったのですが、12月に張り切ってなんとか半分の500冊は達成したのでここで個人的に紹介することにします。

 コロナ禍という状況で自粛期間もあり仕事も減り、自由な時間は昨年より大幅に増えたのですが、逆にこの期間にしかできない長編ゲームやネトフリ・アマプラの映画・ドラマなどを優先していたため、いつでも読めるマンガはかえって後回しになってしまった印象です。スマホでマンガを読むには画面が小さすぎて断念。通勤時間はカクヨムやラインノベル等の小説にハマっていました。

 ツイッター上で、#今日読んだマンガ というハッシュタグをつけ☆5段階評価で記録しました。単行本を買うことはなくなり、ほぼ全てiPadのKindleで読んでいます。

※過去の自分のツイートを検索・解析するにはtwilogが適しています
https://twilog.org/gamer_haiji/search?word=%23%E4%BB%8A%E6%97%A5%E8%AA%AD%E3%82%93%E3%81%A0%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%AC


ボクの好みは、

■既存の価値観をぶちこわし、見たこともないような世界観を作っている作品(初期の無限の住人・アヴァルト)
■藤子F不二雄・星野之宣などわかりやすい正統派SF(ナチュン・ぼくらの・ライドバック・ソマリと森の神様)
■スリリングな心理戦(カイジ・ジョジョ・デスノート・嘘喰い)
■青春時代のモラトリアムと葛藤(アオイホノオ・編集王)
■うんちくまじりのスポーツ漫画(ラストイニング・オールラウンダー廻・おおきく振りかぶって)
■アフタヌーン・モーニング系
□ギャグ・エロは全般的に評価が低いです(好みではない)

※参考までに2019年のベストは以下でした

■セトウツミ
■ブルーピリオド
■ファイアパンチ

☆5段階評価の基準は以下のとおり

☆5:他の人にはオススメできないが個人的に刺さった傑作
☆4:万人にオススメできる良作
☆3:可もなく不可もなし
☆2:読むだけ時間の無駄
☆1:生理的嫌悪感で最後まで読めない

□2020年☆5のマンガ
(今年発売というわけではなく過去のものも多く含まれます)

■数字であそぼ。(1)
■AIの遺伝子 RED QUEEN(1-2)
■7SEEDS(7)(10)
■アクレキ(1)
■尾かしら付き。(1)
■頭文字D(1-2)
■ビブリア古書堂の事件手帖(1)
■ランウェイで笑って(2)
■神絵師JKとOL腐女子(1)
■空母いぶき(2)
■綺麗にしてもらえますか。(1)
■バトルグラウンドワーカーズ(1)
■冒険者ライセンスを剥奪されたおっさんだけど、愛娘ができたのでのんびり人生を謳歌する(1)
■しっぽの声(2)
■GANTZ(6-10)
■元構造解析研究者の異世界冒険譚(1)
■ミステリと言う勿れ(1-2)
■BLUE GIANT(3)
■BLUE GIANT SUPUREME (1-3)
■マイホームヒーロー(1-2)
■ワンダンス(1)
■アスペル・カノジョ(2)
■図書館の大魔術師(1)
■ナニワめし暮らし(1-2)
■着たい服がある(1)

※寸評

 アパレル業界で成長する2人を描いた「ランウェイで笑って」が巧い。共感し涙できる新しい王道熱血マンガです。マイノリティの自分をさらけ出すことが難しい世の中で、これでいいんだと肯定してくれる、「神絵師JKとOL腐女子」「着たい服がある」「ワンダンス」は悩み多き若者向け。社会的弱者を浮き彫りにし異なる視点からいろいろな人間がいるんだと気づかせてくれる、「尾かしら付き。」と「アスペル・カノジョ」。ミステリ&推理小説好きなら「ミステリと言う勿れ」。かつてのデスノートを彷彿させるスリリングな心理戦を現代の大人向けに魅せる「マイホームヒーロー」。

 それから今年は本当に異世界転生マンガが多かったです。舞台設定はほぼ一緒なのだけれどアレンジの違いでどれも飽きることなく一定のクオリティがあり楽しめます。自分がドラクエなどのゲームで育った世代であるというのもありますが。なかでも頭一つ抜けていたのが「冒険者ライセンスを~」と「元構造解析研究者の~」(どれもタイトルが長すぎますw)

 そんななか、個人的ベストはジャズを題材にしたBLUE GIANT。日本編も良いのですが特にドイツ編のSUPUREMEがオススメ。主人公の同居人のドイツ人の見返りを期待しない優しさがとにかくいい。なかでも別れのシーンが象徴的。一話まるまるセリフなし!音楽マンガなのに音もない(当たり前)。画面から読者それぞれがニュアンスを感じてくれという潔さ。セリフのないマンガってタッチで和也が死んだ回くらいしか覚えがないので衝撃でした。ジャズという今ではマイナーな音楽ジャンルで世界一を目指す真っ直ぐな青年の姿が眩しいです。

 最先端のSFを描く「AIの遺伝子」は押井守も注目していて巻末に対談が載っていたりする。ロボットやアンドロイドに心があったら?という凡百の物語とは一線を画す未来に起こりえるSF巨編。ロボSFの「バトルグラウンドワーカーズ」は今後も注目。ロボットものというと主人公が熱血少年というイメージだがコクピットに乗るのはリストラされて仕事がなくなった能力ゼロのおっさん。毎日サラリーマンのように会社に通勤してロボに乗る。チームを組み異性体と戦うがその過程で死ぬこともあるというハードな設定。BLUE GIANTを読んでいなければSF好きのボクとしてはベストワンでした。


 「図書館の大魔術師」よく子供が「なんで本を読む必要があるの?」と質問することがあるが、今の時代なかなか大人はうまく答えられない。そういった子たちにはこれを読んでもらえれば良い。書というものの大切さがよくわかります。建物や服の装飾の描き込みも異常なレベルで1ページ描くのに何時間かかっているのだろうと心配してしまうくらいです

 「ナニワめし暮らし」はとにかくうまそう。それに尽きる。東京人が知らない大阪B級グルメが毎話出てくるのだが全部美味しく見える。夜中に読んではいけない飯テロマンガ。カレー風味、しそ巻梅肉乗せ、野菜あんかけ、ピザ風…こんなタコ焼きあるんかい!

「アスペル・カノジョ」より
“発達障害は10人いれば10人とも違うから割と楽しんで生きていられる人もいるし生きるのが苦しくて苦しくて仕方ないって人もいる。息子は幼稚園の年長だけどまだパパとママしか喋れない。大体共通してるのは 人の反応を 想定できないってこと。何を言えば相手がどう反応するか子想できないから突然失礼なことを言ったり話の流れと関係のないことを言ったりする。遊びに来てる親友に観たいテレビあるから帰ってなんて言ったりね。私はこれで友達 なくしたなぁ“ 
 このマンガは他人とコミュニケーションできず自傷してしまう女の子を養う男の子の物語。その中で発達障害という自分が知らなかったものについてわかりやすく解説してくれている。これを読むと現実に突飛な言動をしてしまう人に対して優しくなれるかもしれない。

 かわいい!だけでペットを見ていませんか?というのが「しっぽの声」のテーマ。販売側のペット事情を赤裸々に暴露する。読む人によっては吐き気をもよおす可能性もある。セールになっているペットの理由は…。知らない世界を教えてくれる貴重なマンガ。

 「綺麗にしてもらえますか。」はとにかくかわいい。そしてまっすぐでいい人たちしか存在せず、ボクたちの心もきれいにしてくれるクリーニングマンガ。

□2020年☆4のマンガ

■男子高校生を養いたいお姉さんの話(1)
■進化の実~知らないうちに勝ち組人生~(1)
■ぼくらのじかん。(1)
■アイドランク(1)
■同居人はひざ、時々、頭のうえ。(1)
■青の花 器の森(1-2)
■清楚なフリをしてますが(1)
■チェンソーマン(1)
■前略 雲の上より(1-2)
■プロレススーパースター列伝(1-2)
■アンサングシンデレラ(1)
■波よ聞いてくれ(2)
■Fの密命(1)
■東京カウンセラー(1)
■ニュクスの角灯(1)
■万祝(2)
■アレンとドラン(1)
■となりの席は外国人
■ドラゴンヘッド(3)
■将国のアルタイル嵬伝/嶌国のスバル(2)
■会長 島耕作(1-3)
■死んだ夫が無死に転生していた件
■津軽先輩の青森めじゃ飯!(1)
■オーバーロード(1)
■創世のタイガ(2)
■半沢直樹(1)
■悠久の愚者アズリーの、賢者のすすめ(1)
■マイホームヒーロー(3)
■グラゼニ~パ・リーグ編~(2-3)
■九龍ジェネリックロマンス(1)
■私の少年(1-2)
■はなにあらし(1)
■それでも歩は寄せてくる(1)
■剣奴死闘伝セスタス(1)
■好きな子がめがねを忘れた(1)
■電人N(1)
■インハンド(1)
■めしにしましょう(1)
■嘘解きレトリック(1)
■オタクが魔法少女に会いたくて敵役やってます(1)
■バーサス魚紳さん!(1)
■青のオーケストラ(1)
■魁!!クロマティ高校(2)
■異世界に飛ばされたおっさんは何処へ行く?(1)
■異世界でカフェを開店しました。(1)
■レベル1だけどユニークスキルで最強です(1)
■酩酊!怪獣酒場(1)
■モリのアサガオ(1)
■名探偵コナン(1)
■ふたりソロキャンプ(2)
■星を継ぐもの(1)
■GANTZ(1-5)
■娘の友達(1)
■アオアシ(2-6)
■ポーション頼みで生き延びます!(1)
■目黒さんは初めてじゃない(1)
■リボーンの棋士(1)
■達人伝(4)-(5)
■いちげき(1)
■麻雀放浪記(1-2)
■ケッコーなお手前です。(1)
■恋のツキ(1-2)
■MFゴースト(2)
■100万の命の上に俺は立っている(2)
■北欧女子オーサが見つけた日本の不思議
■北斗の拳 拳王軍ザコたちの挽歌(1)
■ダブル(1)
■ブルーロック(2)
■女神のスプリンター(1)
■老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます(1)
■BLUE GIANT(2)
■ランウェイで笑って(1)
■事情を知らない転校生がグイグイくる。(1)
■シャドーハウス(1)
■シン・ダンジョンの恋愛事情
■はじめアルゴリズム(2)
■これは経費で落ちません!(1)
■ゆこさえ戦えば(1)
■ふたりモノローグ(1)
■HUNTER×HUNTER(8)
■Back Street Girls(1)
■かしましめし(1)
■紅のメリーポピンズ(1)
■PSYCHO-PASS監視官狡噛慎也(1)
■解体屋ゲン(1)
■つるつるとザラザラの間(1)
■頭文字D(3-5)
■機動戦士ガンダムTHE ORIGIN(1-2)
■野原ひろし 昼メシの流儀(1)
■百面装のシノブさん
■ドラゴン桜2(1)
■なるたる(2)
■荒野の花嫁(1)
■不死身の特攻兵(1)
■見上げると君は(1)
■中村くんの金パは柔らかい(1)
■あゝ我らがミャオ将軍(1)
■まいりました、先輩(1)
■可愛そうにね、元気くん(1)
■ハノイで逢いましょう
■書店員さんの部屋に聖騎士が住んでます。(1)
■森のポークレストラン
■ゴブリンはもう十分に強い(1)
■日本沈没(2)
■7SEEDS(1-3)
■一杯の魂-ラーメン人物伝-(1)
■キャッチャーインザライム(1)
■ルミとマヤとその周辺(1)
■ポンコツが転生したら存外最強(1)
■映像研には手を出すな!(1)
■かぞくを編む(1)
■空挺ドラゴンズ(2)
■デリバリー(1)
■ゆるさば。(1)
■ブラックジャック創作秘話(1)
■ジョジョの奇妙な冒険第6部(1)
■ふたりソロキャンプ(1)
■ガンニバル(1)
■しったかブリリア(1)
■テセウスの船(1)
■テンジュの国(1)
■小路花唄(1)
■本日のバーガー(1)

 ☆4のマンガの中でも印象に残ったのが「キャッチャーインザライム」。女子高生がラップに目覚め、韻を踏む言葉で歌詞を作ろうと教科書の山月記の単語から連想した言葉をめちゃくちゃ書き込んでいるコマがある。マンガのはずなのに画面が見開きで文字ばかりで埋め尽くされている。凄い

「日本沈没」より
“どいつもこいつも人の目を見て話をせずに何に大マジメに向き合ってるかといやあテレビの画面とPCの画面とゲームの画面と携帯の画面だ。キモチ悪い。それでも何かを見通し動き出そうという志のある人間、能力に長けた人間を、手放しで崇拝して褒めそやしたかと思えば、てのひら返してこきおろして掲げ足とって、立ち直れないほどに、そして、死なない程度にズタボロになぶる…。ニヤニヤ薄ら笑いしながらね。“
 現代日本人の嫌な部分を活写したこの長ゼリフ。人を貶めるような行為や言動はどうしたら減るのでしょうか。

今年も豊作でした
来年こそは1000冊読みたい

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