拙作にお付き合い下さっている皆様、いつもありがとうございます。
古い作品で恐縮なのですが、『飛鳥』シリーズの外伝を持って参りました。
サイト初出時につけた後書きは、以下の内容です。
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『飛鳥』と『Reincarnation』両シリーズの基点となる、ルツ降臨の物語です。
最初は、ルツかマナの一人称にしようと思ったのですが、降臨直後のルツの混乱を判りやすく描く自信がなかったのと、雰囲気をかえたくて、シュラにしました。
ルツが巫女として祀り上げられる過程は、本伝のテーマを凝縮する形になったなあと、自嘲しております。
メコノプシス・ホリドゥラは、ヒマラヤ地方に咲く、ケシ科メコノプシス属の一種です。
やや色の淡いアクレアータや、ブータンの国花シンプリキフォアなども、同じ仲間です。ホリドゥラは、群青に近い濃厚な青色をしています。
いずれも、ヒマラヤでは初夏~夏に咲く高山植物です。
プルー・ポピーとして、本邦でも有名ですね。
ルツを励ますつもりでシュラが摘んだものですが、ルツは生物学博士ですので、この花を見て、自分が来た土地を知ったという話です。
陰惨な本シリーズの中で、少し変わった雰囲気の話になりました。
お楽しみいただければ幸いです。
追記:どんなに綺麗でも、高山植物を摘むのはやめてくださいね(笑)。
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『飛鳥』『Reincarnation』は、私が10~30代にかけて書いていた超長編シリーズです。どちらも既に完結し、現在改稿版を連載しています。
今後、シリーズの他の作品も、ぼちぼち掲載して参ります。
お付き合い頂ければ幸いです。