その娘は…唯、直向(ひたむき)に…唯、只管に…川を遡る舟を、待ち続けた……。御前は…坂の上に咲いた…唯、一輪の花……。

　食堂の看板娘に、セクハラを犯し―老科学者の薬効試験で、「豚」にされた、ヤクザな三下(さんした)。Dr.の手に、二種類の薬……彼の…最後の選択は、如何に……？

　見える物か、見えない物か…どちらを選べば、幸せになれる？偽りの愛の契約は、被虐の拘束に過ぎなかった……。

「！(滝汗)」「自由な風船猫、気取ったって…魂胆、見え見え！図星でしょ？詐欺師。だから、私が…連れて行くわ？」まさか、拉致られるとは…聞いてねーぞ!?(焦)

〝さっきはごめん〟今の僕が、指先で伝えられる言葉は…これが、精一杯。悪魔に魂を売って迄、君を堕とした僕なのに……今宵も、僕の魂は…君の魔弾に、射抜かれるんだ……。

　あなたは、音を…やさしく弾(はじ)く……。さようなら……。私の、秘密は…あなたにも、秘密……。

　二人の脳裡から離れぬのは…自分を責め続けている、明良(おとうと)の痛ましい姿だけ……。弟の夢は…兄の夢……。忘れる積もりだったのに……赦さない……！

　突然、事務所に身売された、中堅アイドル・美波(みなみ)…移籍先マネージャー・包仁(かねと)と所長・日昇(ひのぼり)……三人の愛憎は、何処(いずこ)へと？

　君は、僕の物……。僕は…君の物……もっと、深く…知り合おう……！そう…君と僕の、弦(いと)…あの楽器(ヴィオラ)に、触れる様に……。

「愛の為に、アナタの…生命(いのち)を賭けて？」「約束は、必ず守ります…！」死ぬ為に…僕は、生きる……。

「…これが、『アイのアカシ』」昏睡し続ける、瀕死の青年…娘は、その「婚姻届」を提出したが―彼は…死ななかった……。五年間「家族」だった、「夫」の結論は……？

　これは、虚像から偶像へと変わり行く―少年二人の、偏愛的逸話(エピソード)……「君達は…幸運だよ？君達の評価を拡散した、沢山の人に…愛を貪り合う、君達の姿を…見て貰える」

「魅せるプロローグ第2弾」参加作品