昔からカッコいい車は憧れの的でした。
けれど夫は仕事で使っていたトラックが、どんな車よりも好きでした。
私も子供達を乗せて遊びに出かけた車のことよりも、夫に乗せて貰ったトラックの助手席の方がいっぱい思い出に残っています。
いつもは運送屋に頼んでいるのに、たまたま直に秋田へ納品することがあって、一緒について行った事がありました。納品が終わって長い道のりの途中、道路沿いに鄙びた温泉を見つけて入りました。
のんびりつかっていると男湯から「もう出るぞ~」の声。だあれも他にいない貸切湯でした。
工場の夜景が人気ですが、川崎の工場地帯の夜景もとてもステキで我が家からも近く、よく見に出かけました。ちょっとばかりいい車と呼ばれるような車にも乗って見ることもありましたが、私は作業服の夫のトラックの助手席で見る夜景の方が何倍も綺麗に見えて好きでした。
「ローバの充日」49話は、そんなトラックが活躍していた我が家の車の話です。
読んで頂けたら嬉しいです。