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あとがきのようなもの-『月と炎の伝説』-

しちみです。10月31日、無事につきほのが完結しましたので、恒例のあとがきのようなものを書かせていただきます。なお、これ以降ネタバレ注意です。

※※※

中東風シリーズこと箱庭シリーズ第三作目、『月と炎の伝説』は『夜明けに捧ぐ鎮魂歌』より数百年が経過したころのお話でした。イゼットとルーの冒険、少しでも楽しんでいただけたなら幸いです。

元々、このお話は漫画で描く予定でした。ですが『マーレファ奇譚』を小説で始めてしまったことと、時間がかかりすぎるという懸念を合わせて考えた結果、小説という媒体でそろえることになりました。

そのため、シリーズ他作品に比べると漫画っぽいというか、ライトな雰囲気になりましたね。(特に第二幕まで)

さて。このシリーズでは作品ごとに天上人まわりの諸々について掘り下げているわけですが、今回は聖教の内部と『天の呪物』をメインで取り扱ったと言ってよいでしょう。

同じロクサーナ聖教関係者でも、早々に外へ飛び出していったフェライとは違って、主人公のイゼットは立場と己の本心の間で長らく揺れていました。すこーんとその背中を押したのが、聖教に一ミリも関係ないルーだったわけです。

ルーはルーで色々と葛藤があったわけですが、それこそ部外者のイゼットに、部外者であるがゆえのフォローをしてもらって、なんとか修行を完走することができました。

彼らは戦力的にも性格的にもバランスの取れたよいコンビです。軽やかな掛け合いも、書いていて楽しかったです。

後半では、『マーレファ奇譚』の例の二人が、初めて出しゃばり……思いっきり活躍しました。フーリが作った『浄化の月』の話を展開する以上、彼らに出てきていただかないといけなかったのです。

まあ好き勝手に暴れてくれました。でも、おかげで作者はかなり助けられた気がします。後半は中々に重い展開が多かったので、彼ら(特にシャハーブ)はいい清涼剤でした。

あの二人、自分の役目を終えたらさっさと人間たちの前から去っていきましたね。彼らがその後どういう旅をし、どこへたどり着くのかは、次の作品で描きたいと思います。

今回の物語を楽しんでくださった皆様には、またそのときにお目にかかりたいと思います。よろしくお願いします。そして、イゼットたちの旅を見届けてくださって、ありがとうございました。

<続編と番外編について>

個人ブログの方では少し書きましたが、まだ続編のネタが存在します。ただ、これに関しては大まかなネタしか決まっていないので、公開は当分先になりそうです。

『月と炎の伝説』の番外編についてもいくつか構想があるので、どこかで隙を見て書きたいです。とりあえずはサイトの方で公開しますが、本編と特に関わりの深いものはこちらに持ってくることも考えています。
……そういえば、ルーと一緒に悪党やってくれたあの人に、まだ報酬を払っていませんしね。

<今後の活動について>

ひとまず『ラフィアの翼』の更新を再開していきます。年内には再開したい……と思っていますが、予定は未定です。

新作の執筆は当分お休みです。作品の更新は続けますが、今後は個人サイトまわりの活動が中心になるかと思います。よろしくお願いします。

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