キッドはアンデッドなので生き物として命の価値はなく、転移の代償が等価ではない為に
だいぶ多く支払う必要があるのです。しかも中身は二人分で、より代償が重たくなっても
仕方ない状態なんですね。道連れにされる側は兵馬俑みたいで堪ったもんじゃないけど。
シャノの転移はそれ自体よりむしろ等価で済むのが途轍もなくチートだったりする。
リカントはきっと自分の願いが何一つ叶わなくても、特に文句はないんですよ。持ち主に
どう使われるかを作り物は選べないので。その点を弁えてるというか、飲み込んでる。
惜しむくらいはするけれど仕方ないと最初から思ってる。キッドに許されていると捉えて
いればまだ違ったでしょうが、望んで貰えなかったと捉えてるので報いがない。
あいつ実質ゼロ歳児だから……人生経験どうしても限りなくぺらいから……
次回異界門を閉じる話、或いは異世界にさよならする話。