『小説読解入門』内
『小説の諸相』の引用部分から(ややこしいな)
「ストーリー」や「プロット」にもいろいろ定義があるのだろうけども
「王が死んだ、そして女王も死んだ」
時系列に起きたことを並べるのが「ストーリー」
「それから?」と問いかけられる
「王が死んだ、悲しみのあまり女王も死んだ」
こちらが「プロット」になる
読み手には「なぜ?」という問いが生じる
この例で言うならば「なぜ、女王は死んだのか?」
「女王が死んだ
その理由を知る者はいなかったが
やがて、それは王の死に対する哀しみのためとわかった」
これが「ミステリー」ということになるらしい
なぜ? そうなったのかを人は知りたくなる
なぜ?の答えを出して、次のなぜ?を仕掛け気を引いていく
それから?となぜ?を
バランスよく混ぜ合わせて展開していくのが
たぶん、いいのだろうな、と理屈としては何となく分かる
が、できない
では、怪談(ホラー?)では?
幽霊が現れて
主人公はこういう行動をした
「なぜ、そんなことをしたの?」と言わせる
もしくは
こんな幽霊が現れた
なぜ、そんな幽霊が現れるのか?
どうして、そうなったかを知りたくなるようにする
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怪異が起きて、その縁起が語られれば
それで成立する、としていた人もいたけど、どうなのか
血まみれの女幽霊がトイレに出てくる(怪異)
その女は、ストーカーに殺された女性なんですよ(縁起)
怪異が閉じないで落ち着きがないとされるので
少し余計なのを付け足すと
そこに旅のお坊さんがやってきて、これを成仏させた(解決)
旅のお坊さんはとってつけ過ぎだけど
こうすれば一応はそれらしくなる、これが基本の型になるのかな
でも、それじゃ味気なくて
どうしたら、それらしい雰囲気が出るのか
重苦しく、嫌な空気にすることができるか、そっちも大切なんだろう