内田樹の本から
大滝詠一(ミュージシャン)の言葉として
「聖地はスラム化する」
解釈としては
聖なるものに人間は対峙するのはキツいので
それを中和すべく、俗なるものを持ってくる、という
聖地とされるものを囲むように
たくさんの土産物屋が連なっている
人間は
あまりに不浄なものの中では生きられないように
あまりにも清浄なものの中でも生きられない
ゆえに聖地を汚して、人間が生活できる程度に不浄なものにする
清濁併せ呑む
あまりにもきれいな川には魚も住まない
人間は生きている限り、穢れを生み出す
そういう存在であるけれど
聖なるものはそうではない
人間にとって良きものとも限らない
「禁足地」
「不浄な人間は、清浄なる世界を穢すので入ってはいけない」
ではなくて
「清浄なる世界では
不浄がないと生きていられない人間は
どうにかなってしまうので入ってはいけない」
(命を落とす、あるいは気が触れる)
入ってもいいが命の保証はない
人の忠告も聞かないで、入っていった愚か者がいたが
それは酷い有様になった、後片付けをする者の気持ちも考えてやれ