音無 蓮 Ren Otonashi

弦巻秋人は、小悪魔で毒舌な後輩――藤代遥によく絡まれる。 お昼休みに屋上に集まるだけの接点を持った2人は、次第に仲を深めていく。 いつしか、弦巻秋人は、後輩にからかわれる…

三題噺『真っ赤な鳥居の下』『外套』『描く』

陸上競技部だった百合カップルが卒業するので夜遊びをした、そんな話。 美竹遥(みたけ・はるか):栗毛ショートの女の子。社交的で人気者。椿の恋人。ありとあらゆる一等賞を椿に奪われた…

<報告>本編完結しました。応援いただき、ありがとうございました。今後はたまに番外編を投稿すると思います。よろしくお願いします。 大学入学前に実家から勘当された優等生・小林陽奈は…

幽霊になった後輩が、彼岸に渡る。 僕らの最後の夏、線香花火で締めくくる。

　僕と後輩は同棲している。でも、恋人同士ではなく、セフレだ。都合のいい親友同士の僕らは、いつだって一緒だった。一緒に起きて、身体を重ねて、一緒のサークルに入って、一緒に帰路につく…

ロキ・ディケイオ。 学生。元・無能。今は訳アリで魔術師。 ――その身には魔族の王を秘めている。 無能の彼は強大な力を手にする代わりに、大事な何かを失っていく。 その何かすらも、…

いつものように終電後の無人駅に向かう。そこには白ポストと呼ばれる、成人向け雑誌を回収するボックスがある。僕はその中の本を漁って再利用することを日課にしていた。が、七月中旬のある日…

世真宵誘は僕の先輩で、未来を預言したり改変できる『魔女』だ。 僕は、ただの明坂大我であり、彼女の『使い魔』だ。 彼女の魔法に囚われた愚かな盲目男である。

僕は、プール清掃で出会った陰気な少女、水瀬めぐりと回った最初で最後の夏祭りを忘れられずにいる。

裏路地に佇む喫茶店『えきたいねこの喫茶店』は午前零時になると、えきたいねこが営む『えきたいねこのりょうりてん』になります。夜露に濡れた二枚目のえきたいねこが、路頭に迷ったひとたち…

灰皿に堕ちていく、雨垂れ。煙草の煙は子供の僕にはまだ早かったらしい。さみだれがしとと、と降りしきる夜に僕は初めて、恋に墜ちた。苦く、苦しい恋だった。