賞金総額最大100万円! 『アナザーエデン 時空を超える猫』のシナリオライター発掘企画! 加藤正人、櫻田建も審査員に参加! 『アナザーエデン 時空を超える猫』のシナリオライターとしてデビューできるチャンスが!
287 作品
アルド達は未来の時代でセバスちゃんが開発した装置を見せられる。
それは装置内部の時間を遅らせ、数百年が数分しか経過しないというものだった。
それが本当に作動するかを確認するため、アルドは過去の時代に行って装置を埋めてきてほしいを頼まれるがそこでセバスちゃんの友人と仲間のアザミが「千年経っても腐らない団子」の真偽をめぐって諍いを起こしてしまう。
「じゃあ、団子も一緒に埋めて腐らないか実験したら?」
セバスちゃんの提案でアルド達は装置と団子を800年前の世界に埋めるべく時を越える。
たかが団子。されど団子。
アザミの意地と誇りをかけた戦いが始まった。
加藤正人イチオシの、着眼点が光る作品です。
やや特定のキャラクターにフォーカスしすぎているものの、サブクエストとしての規模感が的確に考慮されており、他の作品には見られないオリジナリティ溢れる仕掛けが印象的でした。
シグレの夢に現れた 泣いている女性。
どうにも気にかかると言うシグレは
アルドと共に 彼女を探すことにするが……。
猫と、刀と、サムライと。宿業因果のその先に、待つのは如何なる結末か。
斬将八落八落丁々発止、
いざ尋常に勝負、勝負!
冒頭から極めて高い文章力で、一気に引き込まれました。
サブクエストというよりは外伝に近い規模感で、出逢いキャラを中心としたストーリーという難しさもあり大賞には届きませんでしたが、相当深くまでアナザーエデンを理解せずには出てこない表現や小ネタがふんだんに盛り込まれており、優秀賞とさせていただきました。
AD300年。
セレナ海岸に突如出現した、漆黒の怪獣。
漁師達を惨殺したその魔物をかろうじて退けたアルド達。
だがその怪獣は、この時代に存在するはずの無い機械のボディを持っており……。
情報制御のレベルが非常に高く、冒頭の掴みや各話の引きも巧みで、非常に書き慣れた印象を覚えた作品です。
サブクエストとしてはやや壮大すぎることや「エリジオン」の誤記等、多少気になるポイントはありましたが、珍しくヘレナがピックアップされた作品で良質のSFとして仕上がっている点が評価されました。
マスターに呼びされたアルドとフィーネは、次元の狭間で一人の少女と出会う。
記憶を失い、どこから来たのか、自分が何者なのかも覚えていないという少女だが、「アルドと会ったことがある」と不思議なことを言う。
少女の記憶を取り戻すため、様々な時代を共に巡る二人であったが、徐々に驚くべき事実が明らかになっていく。
メインストーリーの脇道にこっそり仕掛けられたフレーバーテキストから、ここまで構想が広がるとは……と驚かされました。
本編の核心に触れすぎている、オチまわりに若干のメタ要素がある等の理由から惜しくも大賞は逃してしまいましたが、全体に高いレベルでまとまった、アナザーエデンへの深い愛を感じる作品だったように思います。
闇にとらわれたままの『 』を救う決意を抱くアルド。ある日のバルオキ―村にて、必死に迷い猫を探し続ける少女と再会する。
「あの子、結局 迷子になったまま帰ってこないんだ……」
アルドはもう一人、救わなければならない少女がいたことを思い出す……。
これはアルドが忘れていた一つの罪の物語。
題材の切り口が鮮やかで、高い表現力に支えられたエモーショナルな仕上がりとなっている作品です。
根幹となるロジックにやや力技感があるものの、それを押し切るだけの感情を動かす技量を感じました。
公式としてゲーム内に実装するよりも、ゲームから派生したスピンオフとしての適正がより高い作品のように思われます。
まず初めに、2万文字以上という厳しい応募要件の中で300件近くの投稿をいただけたこと、本当に喜ばしく思っております。
レベルの高い作品が非常に多く、一次選考から激論が飛び交ったこと、読者として触れていただいた方は容易に想像していただけるのではないかと思います。
今回は「シナリオライター発掘」の観点を中心としつつ、①アナザーエデンの世界観・キャラクターに関する知識水準、②シナリオロジックとエモーショナルな表現力、③サブクエストとしての規模感や題材の適正度……等々、可能なかぎり多角的に判断させていただきました。
受賞された方々から数名、別途お声がけさせていただくことになると思いますが、今から一緒にお仕事できるのが楽しみでなりません。
投稿いただいた皆様、また読者として盛り上げてくださった皆様、そして、このような場を提供してくださったKADOKAWA様に、今一度最大限の謝意を表しつつ、総評とさせていただければと思います。
この度は、本当にありがとうございました。
『アナザーエデン 時空を超える猫』
運営スタッフ 一同
「「アナザーエデン 時空を超える猫×カクヨム 」シナリオライター発掘コンテスト」の中間選考の結果を発表させていただきます。
多数の力作を投稿してくださった皆様、並びに作品を読んでくださった皆様には、改めて深く御礼申し上げます。
※掲載の並びは作品のコンテストへの応募順となっております
講評
初めての試みとなる当コンテストで大賞が出たことを喜ばしく思っています。
こちらの作品は、平易な言葉で解像度が高く、書き手としての高い地力を感じさせると共に、端々にアナザーエデンの深い知識を匂わせる小ネタが散りばめられており、にやりとさせられました。
世界観・キャラクターの理解度や小説としての語彙・表現力はもちろん、サブクエストとしての規模感も十分に考慮されており、実装を前提とした仕上がりになっている点も好印象です。
さわやかな読み味で読後感のよさが際立っており、大賞にふさわしい作品と評価させていただきました。