僕は男の子だけど王子様に愛されたい

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（150文字）

これはボーイミーツガールのお話。
でも単純じゃないの。

この二人、きっとあの瞬間にお互い一目惚れしたんだね。

告白まで二人の距離がちょっとづつ近づいて、キュッと詰って行く感じがたまりません。
自分の気持ちに素直に向き合うことの大切さ、改めて教えてもらった気がします。
こじらせちゃ、ダメですよって。
そして終わらせ方は技ありですよ。

読後の余韻に浸るこの感じ、もう最高です！
味わいたければ読むべし、ですね。

末尾ながら、読売新聞社賞おめでとうございます。

男の子の心を持つ、女の子の男の子への恋の話。

一笑に付されるでしょうか？
意味がわからないでしょうか？

読後、作者の少女から、実に真摯な返信を頂き、翌朝、泣けました。

自分が必死に書いていた高校生の頃を思い出しました。

本当に、上手い方でした。
勿論、思春期の少女としてではあります。
でも、私は彼女に可能性を見ました。

この年齢でしか書けないものを、見事に書き切っていると思います。
私には書けないし、たぶん、あなたにも書けません。

雨乃よるるさんにしか書けない一瞬の世界がそこにありました。

一瞬の流星となるか、輝く道に繋げていけるか、
ただ、輝かしい未来を願うのが大人の義務だと…続きを読む

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（360文字）

　身体は女の子。だけど、心は男の子の物語。
　主人公はちょっとしたことで、ある男の子を好きになってしまいます。これは友情？　それとも恋。恋ならばこれは同性愛？

　すごく複雑で切ない短編です。言葉にあらわせられないようなすれ違い。息がつまるような切なさ。
　この恋は間違いなのでしょうか？　すれ違い、確信し、それでも背中合わせ。

　クライマックスの雨乃描写が切ないです。