臆病者と呼ばれた師匠の弟子は魔術学園にて最弱でした

　昔、とはいっても数十年前だが、その世界に大災害が起こった。それと同時に、ある者が出現し始めていた。それは人ならざる者と輝く石だった。人ならざる者は魔獣と呼ばれ、輝く石は魔術と呼ばれた。
　その大災害の原因は未だ不明。ただ、人々は魔術を使役することにより、壊滅状態にあった世界を、なんとか一部のみ直し、生活を留めていた。それを魔術都市構成と呼んでいた。
　そんな中、一人の少年が森の中に居た。少年は目覚めると、全てを忘れていた。そこがどこで、己が何者かさえも思い出せない。アニュー・アルバートンに拾われた少年は「ミカ」と名付けられ、それ以降アニューの元で暮らしていた。
　師弟関係のはずなのだが、アニューはただ俺を育てるだけだった。長い月日が経ったある日、アニューがミカに対して、ある願い事をした。
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