「時代物 江戸時代」を含む小説

出逢いというのは、二度と繰り返すことはない。 それは、幕末という時代でも同じだった── 幕末、ある夜の話である。 夜なべして筆を取っていた戯作者春永の元に、一人の浪士が訪れた。…

島流しのおとうが帰ってくる…あたいに託した黒花（ナデシコ）の新種を創り出したい。……ちえは、父の悲願、藩の悲願を一身に背負い、花を咲かせようとするのだが。 その育種技術を盗もうと…

江戸・吉原。 大見世喜瀬屋の太夫時雨が自分の見世が巻き込まれた事件を解決する物語です。 ※この物語はフィクションであり、実在の人物・団体・史実とは一切関係ありません。

13歳の孤児の少年、菊市（きくち）光夜（こうや）はある日、男装をした十代半ばの少女と出会う。 彼女の名前は桜井花月、16歳。旗本の娘だった。 花月は四人の牢人を一瞬で倒してしまっ…

江戸八丁堀の町方同心、山崎宗右衛門（やまざきそうえもん）は、とある日より「屍から見られる」ようになる。 死者の眼差しに、しだいに暗い悦びを覚えるようになる宗右衛門。 そんなさなか…

神坂（こうさか）藩の下級藩士、田原総一朗は、その舌で名だたる八十八人の論客を打ち負かしてきた青年。付けられたあだ名は、〈米寿侍〉。 ※カクヨム公式企画「『田原総一朗』で二次創作…

遊女と髪結いのはなし。 時代物か恋愛かファンタジーかわからないなんちゃって江戸時代です。細かいことは気にせずに……。

時は江戸。かつて「独眼竜」の異名で恐れられた伊達政宗の次女、牟宇姫は、もうじき はとこ の石川宗昭に嫁入りすることが決まっている。自身の「むう」という変わった名前や、許婚である宗…

月明かりが雲間に隠れた丑三つ時、男はある廃寺を目指し歩んでいた。そこに潜む男の、友を殺した男のこの手でその首を討たんが為に。 しかして、震える胸の内。 それは恐ろしいからか、武者…

天満夕輝は予備校からの帰り道、着物を着た幼い女の子と出会った。 その子を家に送ろうと、一緒に歩いていくと複数の着物を着ている男達が乱闘していた。 その中の一人が刀で斬られそうにな…

　江戸時代―。 　物が人の価値を決める、物品至上主義な世界。 　それぞれの業界に、専門の鑑定家が存在する中、武家社会で刀の真贋できる「刀剣改番」が活躍する時代。 　江戸の下町…

倭国の南の国に流れて来た、浮世離れした武家姿の旅人たち。 彼らが宿をとったのは、狐を山の主を崇め、梅雨の時期に祝う風習のある村だった……。 とある狐娘との出会いと、昔別れた知り合…

江戸、両国界隈で商いをする者たち。今宵は庚申講で寄り合いがある。 乾物屋の跡継ぎの紀一郎は、同席者に高麗物屋の長子・伊織がいることを苦々しく思う。 伊織には不可思議な噂と、ある二…

薬屋の女将詩乃は「けったいな女将」として有名な女。ずぼらで店のことはすべて番頭任せ、日がな一日小上がりでキセルをふかせる。自分で動くことを嫌い、人をこき使う。だけど奇妙な知識だけ…

時は、戦国・・・ 幼馴染の弥助・太一・茂作の３人は、山賊に遭い、命を落とした。 不憫に思った村人が建立した石仏に、３人の魂は宿り・・・ 異世界・召喚・転移 etc… 元々、フ…

※「幽霊」とはあくまでも比喩。本物の幽霊にあらず。 人肌が恋しんだと悟った幽霊の男と、人肌の温かさを知って幽霊になれたらと思った男の物語です。 明暦江戸大火の数日前に遊郭で出…

　男勝りな性格とぺったんこボディのせいで周りの女の子からモテてしまい、ウンザリな日々を送っていた、剣道一筋の女子中学生・御剣雫（みつるぎ・しずく）。彼女はある日、祖父の運営する江…

時は江戸、場所もまだ江戸。一人の男が心中相手を待っていた。 だが、彼の前に姿を現したのは心中相手のお風ではなく、般若の面をつけた奇怪な娘であった――。 二千字と少しの短編になって…