概要
壊れない体に、壊れやすい心が宿った。
森の中で、ひとりで生きていた少女がいた。
歳を取らない。傷がつかない。壊れない体。そのせいで村を追われ、母と二人、やがて母も死に、何十年もの間、一人きりで。
ある日、神殿からの使者が少女を「聖女」として連れ出した。石の街。白い聖堂。祈りの言葉。温かい食事。柔らかい寝台。すべてが初めてだった。
少女の名はリディア。やがて「絶壁の聖女」と呼ばれるようになる。
不壊の盾。神殿協会の刃。異端を裁く道具。
リディアは従った。命じられるまま戦い、命じられるまま殺した。感情はなかった——いや、感情というものが何なのか知らなかった。
ただ一人の少女が、リディアの前に現れるまでは。
歳を取らない。傷がつかない。壊れない体。そのせいで村を追われ、母と二人、やがて母も死に、何十年もの間、一人きりで。
ある日、神殿からの使者が少女を「聖女」として連れ出した。石の街。白い聖堂。祈りの言葉。温かい食事。柔らかい寝台。すべてが初めてだった。
少女の名はリディア。やがて「絶壁の聖女」と呼ばれるようになる。
不壊の盾。神殿協会の刃。異端を裁く道具。
リディアは従った。命じられるまま戦い、命じられるまま殺した。感情はなかった——いや、感情というものが何なのか知らなかった。
ただ一人の少女が、リディアの前に現れるまでは。