恋に悩む文系学部のヒロインが、物理学科の幼馴染から量子論的な助言を受ける知的な一編です。片思いという不安定な状態を、観測前の上向きと下向きに準えるような「付き合う」と「振られる」という二重性で描いた発想に唸らされました。観測という行為が世界を確定させる、その構造を恋愛に重ねる巧みさが光ります。ぜひ、私たち読者の観測によって、この物語の結末を確定させてみてください。
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