世界観の提示が最高です。一連の食事描写だけで、葬華の儀の仕組みが説明なしに伝わる。設定を語らず体験させています。ニンニク醤油と白飯がほしいが最高に効いています。死後の世界で浄化の儀式をしている最中に馬刺しを思い出す。この俗っぽさが主人公を一発で人間にしている。神秘的な空間なのに読者がクスッとなれる。このバランス感覚がこの作品の核だと思います。最後の「私に花を上げてくれる人って、もしかしていないのかなぁ」で構造が反転するのも見事。他者を送る側の彼女自身は送られる側になれない。この一文で短編として成立する強さがあります。
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