概要
姉の死んだその夕暮れ、彼女をかたどっていたものを、私は知らなかった。
30代実家暮らしのさくらは、折り合いが悪く、長らく疎遠だった姉の急逝をいまいち実感できないでいた。その娘・新中学一年生の羽海(うみ)と暮らす中で徐々に見えてきたものは…。
◆第23回(2024年度)「女による女のためのR-18文学賞」の最終選考に残していただいた短編です。
◆第23回(2024年度)「女による女のためのR-18文学賞」の最終選考に残していただいた短編です。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!そして又、姉妹は続く。
疎遠だった姉が、突然にこの世を去った。
夫だった人とは離婚して、多感な一人娘を
育てていた、その矢先に。
主人公は幼い頃から姉に対して複雑な
想いを、いやそれ以上に拒絶反応を示して
いた。長じてからは、いつしか疎遠という
乾いた距離の取り方をして、姉妹としての
関わりを絶って来た。
その姉の 忘れ形見の少女 を引き取る
事になった年老いた両親。そこに未だ
同居している 自分 の日常。
細やかに描かれる心の機微が、大阪の街や
周囲の人々、果ては日常生活のほんの
小さな様子にまで丁寧に、そして息遣いが
感じられる程の濃度で描かれる本作品。
穏やかで、それでいて惰性的とも言える
日常に入り…続きを読む