概要
「ねえ、私の心臓、聞こえる?」――喧騒の裏、君の熱が指先に伝わる。
グラウンドを揺らす大歓声と、熱を帯びた砂埃の匂い。
体育祭の喧騒から逃れるように、給水所の影にいた僕を、ポニーテールを揺らした咲月(さつき)が見つけ出す。
「火照っちゃった」と笑う彼女が、僕の手を取って自分の頬に押し当てた。
水を飲んで冷えた僕の指先と、全力疾走した後の、彼女の熱すぎる肌。
招集のアナウンスが響くまでの、わずかな数分間。
大勢の視線がある場所で、僕たちは歓声に紛れて、誰にも言えない熱を分け合う。
体育祭の喧騒から逃れるように、給水所の影にいた僕を、ポニーテールを揺らした咲月(さつき)が見つけ出す。
「火照っちゃった」と笑う彼女が、僕の手を取って自分の頬に押し当てた。
水を飲んで冷えた僕の指先と、全力疾走した後の、彼女の熱すぎる肌。
招集のアナウンスが響くまでの、わずかな数分間。
大勢の視線がある場所で、僕たちは歓声に紛れて、誰にも言えない熱を分け合う。
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