この現実と創作物にはどれほどの違いがあるのか

シミュレーション仮説という考え方が広まって久しい。
どうやらこの世は、メタ的に存在する誰かの創作物、なのかもしれない。
みんなそれぞれのやり方で、それぞれの世界を創造している。

この物語の登場人物も、自分ならではの世界を構築している。
メタ的に、作者様の姿が透けて見える。
さらにメタ的に、作品を読んでいる自分の姿を振り返る。

「もうちょっと生きやすくしてくれてもいいんじゃないですかね、創造主さん」と、虚空の誰かに問いかけてみる。
そして自分の創作物を読み直し、もう少し希望を持たせよう、と手を加えるのだった。