子爵令嬢ペルラは大好きだった婚約者に「愛猫」を理由に捨てられてしまう。
泣きながら自宅に帰るペルラ、その道中 美しい白猫に出会い——?
お猫様を理由に婚約をなかったことに……というくらいだから、どんなにかわいらしい人かと思ったら!
なかなかになかなか……えっとその、そうですね、お猫様への愛を、持った方でいらっしゃいました。
そりゃ彼の言うこともわかりますよ、私だって動物は好きなつもりですから、その生涯は大切にしたいしすべきだと思いますよ、でもね、結婚を約束したならその相手にも同じだけの責任を持てよと!(笑)
こんなに、こんなにかわいらしい人を相手によくもまあそんなことが言えたものだと!(笑)
お猫様至上主義の婚約者に捨てられた子爵令嬢ペルラに訪れた白猫との出会い。
それは彼女になにをもたらすか—— 「素晴らしい愛猫家」の主張とペルラのかわいさとともに、ぜひご覧くださいませ。
「黒髪乙女と猫の受難」、まさに“猫運”が人生を左右するお話でした。
ペルラとグラナードの掛け合いが本当に微笑ましくて、猫も人も予測不能な展開に思わずニヤリ。婚約破棄という重い出来事さえも、猫と魔法のスパイスで不思議と軽やか。読んでいるうちに、失恋の涙さえ春風に変わっていくような、心の奥がぽかぽかと温まる幸福感が広がります。
そして、グラナードのまっすぐすぎる想いと、ペルラの素直な気持ちがすれ違いながらも、どこかでちゃんと手を伸ばしあう姿に、胸がじんわり。猫好きも、恋愛にちょっぴり臆病な人も、きっと笑顔になれるはずです。
予想外のラストまで、読んで損なし!可愛い猫たちとふたりの運命の行方を、ぜひあなたも見届けてみてくださいね♪