答えに辿り着く途中が、いちばん怖いのかもしれないです。
- ★★★ Excellent!!!
フリマアプリで姪の服を買ったはずなのに、届いたのは一冊の母子手帳。
そこには、姪の名前が書かれていた――ただし保護者欄は空白のまま。
主人公の永和は「誤配送だろう」と思いながらも、その手帳が示す内容が少しずつ“現実の常識”から外れていくことに気づきます。
この作品の怖さは、リアルな生活が舞台になっているところ。
メール、Q&A、ブログ、取引画面、映像記録、不審者情報など、いくつもの形式で断片が積み上がっていき、じわじわと何かに辿り着くような感じ。
主人公も読者も、確信の手前で何度も足を止めさせられつつ、次の記録を見た瞬間に「いや、待って……これは……?」と引きずり込まれてしまう。
その焦りと恐怖が、物語の推進力になっています。
これは怪談というより、生活に溶け込んだ「呪詛」の物語なのかもしれません。
読み始めた時点で、もう当事者です。
一緒に、取り返しのつかない場所まで行きましょう。