一通の手紙を通して綴られる、繊細でまっすぐな想いが印象的な作品です。幻想的な世界観と、静かに揺れる心情描写がとてもよく噛み合っていて、読み進めるほど主人公の気持ちに引き込まれていきました。派手な展開で惹きつけるというより、言葉の一つひとつから感情がじんわり伝わってくるタイプの物語です。タイトルにもなっている「白い鯨」が醸し出す幻想的な雰囲気も美しく、読み終えたあとに余韻が残ります。
お話のトーンは全て静かで、物悲しい雰囲気が漂っているのに、なぜかその奥底に流れる熱い想いが際立ってきます。綺麗な星空の下、静かに一人歩く女性の未来が印象的でした。
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