精神科医・シンイチは、ストーカー患者に刺され命を落とす。
意識を失った彼の前に現れたのは、美貌と狂気を併せ持つ「ヤンデレ女神」カルミナ。
一方的な執着の果て、シンイチは「カイラス」として異世界に転生させられる。
与えられたのは、美しすぎる容姿と、精神医学の知識を具現化する力──【処方箋】。
目覚めた先は、血と砂にまみれた闘技場の奴隷牢。
隣に囚われていたのは、剣を抜き差しする儀式を繰り返す銀髪の少女。
彼女の瞳は空虚で、まるで「生きている実感」が欠落していた。
カイラスは精神科医としての矜持を胸に、暴力、歪んだ欲望、病んだ神の愛情が渦巻く世界に挑む。