連作戯曲　ことのはの余白

言葉がすべてを語るわけではなく、
沈黙が空白とは限らない。

季節の光、ふとした仕草、
消えていく気配、言葉になりきれない心の温度——
そうした“余白”の領域にそっと触れる短編集です。

派手な起伏はない。
劇的な事件もない。

けれど、日々の隙間にふっと立ち上がる情景を
丁寧にすくいあげ、
読んだあとにじんわりと残る“余韻”を大切にしました。

喧騒に疲れた心を
ほんの少しだけ澄ませたいとき。
静けさの中にある美しさを感じたいとき。

どうか、ページの余白に
あなた自身の感情を置いていってください。

あなたの“呼吸”で完成する物語です。