二体目
次はちゃんとした人間を作ろう。お皿を作る前に作りたい形をしっかりイメージする。30秒しかないと思うと慌ててしまう。30秒もあると考えよう。人は見た目ではなく内面が大事と言うが見た目も大事だ。わたしは結婚相手を見た目で選ばなかったが中身でも選んでない。なにで選んだんだろう。自問自答してみたが答えは出ない。いいところがないということに気付いた。次作る人間は外観も内面も素敵な人になってほしい。
そう思うと楽しくなってきた。ドロドロした液体でイメージ通りの藁人形型のお皿を作っていく。焦らず素敵な人になれるように丁寧に作業する。するとスラッとしたお皿が作れた。いい感じである。わたし意外とセンスがあるかもしれない。
次に薬剤を入れていく。数は多いが素敵な人になってほしいのでスポイトで1滴ずつ数えていく。気が遠くなりそうな作業であるが今作ってる人間の一生に関わることなので頑張ろう。旦那みたいな人間を増やしてはいけない。旦那のおかげで丁寧に作れそうだ。旦那の存在価値ってここだった思うと笑えてきた。笑っていたら優しさを3滴入れすぎた。その後は慎重に作業をしていたが集中力が切れてきた。
背伸びをしていたら彦さんが「疲れたでしょ、少し休憩しましょう」とお茶を出してくれた。天上界のお茶は血の色をしている。しかも温かい。蛇の生き血ってこんな感じなのかな。口に運ぶのが躊躇われるが喉が渇いていたので勇気を出して一口飲んだ。小豆茶のような味がした。一緒にイチョウの葉のような食べ物も出してくれた。バタークッキー味のビーフジャーキーと言う感じだ。せっかく出してもらったがリラックスできる感じではなかった。でも小腹は満たされた。
わたしO型だけどうまくできるかな Fifteen @15hitotsu
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。わたしO型だけどうまくできるかなの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます