本人からすると、『幸せ』なのだから判断に困る……。
- ★★★ Excellent!!!
学校を卒業して、三十代になるまで遊び呆けて生きてきた男性が、
ある企業に就職した話にございます。
家具備え付けのアパートまで用意してもらえて、
なんと食料付き。
家具も高級。……いやいやいや……どんな企業だよと。
そしてそんな生活を続けていくとー……案の定な結末が待っておりまして。
この話を読んで、思い出したのは、
結婚して就職した仲間のことでした。
比較的、この物語の主人公である男性と、似たような境遇の男だったのですが、
よく泣いてよく笑う、面倒臭いやつ『だった』のを覚えてます。
過去形を用いたのは、彼の子供が三歳くらいになって、久々に会った時のことでした。
表情が死んでたんですよ。
「大人になると、泣かなくなる代わりに笑わなくなる」
この時期で言ってた彼の言葉が今でも忘れられません。
しかし、蓋を開けてみたら、ストレス性の顔面神経麻痺だったそうです。
大人になるとは、働くとは、社会に貢献するとは、いったいなんなのか。
そんな、答えの出ない疑問をずっと考えていたことを思い出しました。
ご一読を。