第3話 俺もバレーやろうかな。

「は?」

「お前さぁ、今バレーボールダサいよねって話してたんだけど。空気読めないわけ?」

 彼は冷静に返す。

「お前よりは、読めると思うけど。」

 そいつはカチンときたようで、一人でなんか言ってた。

「ああそっかぁ!逆張りかぁ!なにそれかっこいいと思ってんの?ダッサ。」

 最後の捨て台詞を吐いて顔を真っ赤にしながら、席に戻って行った。

「あいつうざいしダサいし、なんなの!?」

 こういうときの茜は容赦ない。相手をザクザク切っていく。まあ聞いててスカッとするけど。そんな茜をなだめている間に、授業が始まった。



 放課後、助け舟を出してくれた彼にお礼が言いたくて、探しに行った。

「ねぇねぇ!あなただよね?助けてくれた人!」

「ん?あぁ、あの時の。」

「助けてくれてありg」

「いや、あいつらウザかっただけだし、本当のこと言っただけだから。」

スパっと切られた。

「そ、そっか。ごめんね。」

「別に?感謝されるのも悪くないし。」

「お互いに、バレーボール頑張ろうね。じゃっ」

 返事してくれるかは怪しいけど、とりあえずの自己満の会話。

「おう」

返事が、返ってきた。

 今のめちゃくちゃ嬉しい。またね。


バレーボール仲間が、増えた。そんな気がした。

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いつか夢見たコートに舞う 飛翔 光 @tomatoallergy

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