白薔薇の公爵令嬢と、滅びゆく王国

15歳の公爵令嬢 セレナ・アルトリア は、幼い頃より次期国王と目される第一王子 レオンハルト・グランディア と婚約していた。
だが15歳の成人式の日、レオンハルトは突如として「平民の少女を真実の愛だ」と宣言し、セレナとの婚約破棄を宣言する。

侮辱と屈辱の中で立ち尽くすセレナ。だが彼女は沈黙の裏で、王家にも及ぶ「ある秘密」をすでに掴んでいた。
――王家の血を蝕む“呪い”と、国を滅ぼす「予言の真実」。
裏切り、断罪、そして滅び。
全ての元凶であるレオンハルトとその愛妾は、最期にはこの世の地獄を見ることとなる。
やがてセレナは、滅びた王国の灰の中に立ち、静かに微笑む。
「これは、あなたたちが選んだ結末ですわ――」