第一に、丁寧な講評ありがとうございました。あの文章は読むのに苦痛を伴うものですし、確りと読んで頂けて感謝しております。
まあ、あの作家が出て来ますよね。
ですよね、とても分かります。
ぐああ! 負けたぁ! 悔しいぃぃ!
よし。切り替えまして。
この作品の原型を書いたのは学生時代、名を挙げていらした二人の作家様とは縁がなかった頃でした。四百詰めの原稿を読み合って、お前って西尾維新と森鴎外のキメラみたいな書き方するよな。
この言葉が切っ掛けで私は長らく筆を折っておりました。
が、考え方が変わり、似てるって事はその作家の記号に便乗出来るのか、と前向きになって実験的に書いておりました。原文に手を加え、なろう系に改良したのが本作なんですが、記号が強くてオマージュの烙印を押されてしまうのも事実。
アンチヒーロー、論理的、博識、メンタル雑魚、皮肉屋、たまに言葉遊びとか、分析とか、定義したりだとか、哲学とか、脳内に逃げたりとか、もう、全部、ほんとに全部被るんですよね。
ほんまに、悔しいし、そうしたキャラクターが確立されているのも面白いな創作界隈、と。そして、西尾維新様の作品を幾つか読んで、言われる理由が分かったんですよね。
おー、記号つんよ、なるほど、この書き方するだけで終わりなのか。
そうして似ている文体自体を封印し、逆に色々出来るようにはなれました。あの頃は感謝と憎悪で凄い複雑だったかなあと。
ともあれ。
学生時代に書いた原文をマッシュアップしながら、なろう系に落とし込んでいるものの、めっちゃ似ている本作。弱点だと思って物書きを止めたあの時よりは視野も広くなり、強味になるかなと書いてはいますが、負けた、悔しい。私の技量不足ですね。
明らかな差別化不足、もっと違いを前に出さなければならかいのかなあと。
この作品は言葉遊びを武器にしていない、のもあって言葉で遊ぶより、主人公の思考体験に比重の九割を置いていました。人間っぽい奴を書きたいから逆の奴を作ろう。が、原作の本質で。
でもあの記号とあの文体じゃあ言葉遊び期待するよなぁ。これは私の設計ミスです。
明確な差別化をするなら言葉遊びを徹底して消すしかない、または文体自体を変えれば良いだけではあります。でも逃げてるみたいで、腹立つじゃないですか、私悪くないのに、と卑屈な考え方で挑んでおりました。
西尾維新様の描く探偵のような、と、結局はなるのだろうとは思いますけど、人間を描く事に更に焦点を当てるべきなのかも知れませんね。なんにもしてないのに勝手に傷付く奴、繊細な人間を更に深掘りすべきなのかも。
どう差別化しようか、と試みておりましたが。んー、難しい。こりゃあ無理かと薄々感じてはいました。作品自体の設計ミスなのかなあ。
と、講評を受け取って暫く考えていました。
タイトルに関しては、そうした記号に惹かれる人を狙ってよせてましたね。これも失敗かなあ。
旧タイトルは「異世界に召喚されたものの、僕は君の勇者様じゃない」だったりします。これより、更に寄せれば客層もそうした人達になるかと考えていましたが。
しかし、本作って別に探偵をする、じゃなくてその時の役割に縛られる話なんですよね。
そう、肩透かしを食らうのかなと。実際、感情を排し極度に論理的で極度に自己批判を繰り返して、ひたすら苦しみながら生きてるだけの作品ですから。マーケティングとしては悪いのだろうなあ、染み染み実感してはおります。
ある種、私の中で今作は克服でもあり挑戦でもありました。あれだけ似ているのをどう差別化するか、或いは似ている箇所を強味にするか。まあ、失敗してしまいました、負けちゃたんですが、それはそれとして非常に勉強にもなりました。
講評を頂いた身でお願いするような形になりますが、ちらっと帝都公女編を読んで頂ければ、もしかすれば、少しは、意外だと思って頂けるかなあと淡い期待もしてます。
いやはや、まあ、似てますからね。私もそう思うので、そりゃ皆そうだろうと。その上で、差別化やなんなりに挑戦し、中々ええ感じに学べる執筆となってます。やはり難しい事にこそ挑むのが創作の楽しみかなと愚考しております。
さて! 長々と語っては迷惑と言うもの!
改めて、貴重な時間を私に割いて頂けた事に感謝します。ありがとうございました。丁寧な分、深々と突き刺……糧になりました。色眼鏡なしに見てくださり、誠にありがとうございます。
あ、因みに、念の為!
私はガガンボじゃないので、お気になさらず。かぁー、負けたぁー! 位のテンションですのでほんとに!
ありがとうございました。なにかあれば、近況とかにでもお越し頂ければ直ぐに駆け付けますので。
念のため、レビュー欄にも同文を書き込ませていただきました。
この度は、企画に参加させていただき、誠にありがとうございます。
さて、ご指摘の通り、作品名を一部修正いたしました。お手数をおかけし、大変申し訳ございません。
本企画へ登録した作品は、実は前作《次は、桜》の第二部に当たるため、その旨を明確にする目的で追記させていただいた次第です。
また、第二部は、前作の核心(裏話)を補完し、作者の現実(依玲の私生活や執筆動機)を探求する「メタ小説」的な構造を取っております。この構成は、本編とあらすじの雰囲気に意図的な乖離を生じさせ、前作《次は、桜》の宣伝効果を最大限に高めることを目的としております。
ご連絡をいただいた上に、作品へのご関心をいただき、大変光栄に存じます。
恐縮ですが、引き続き作品をご使用いただけますと幸いです。