漫才タイトル：「スリッパと世界平和」

漫才タイトル：「スリッパと世界平和」

ツッコミ：どうも〜よろしくお願いします〜！

ボケ：スリッパを詰めて15年、箱と人生を並行してきました。

ツッコミ：何その自己紹介。情緒の厚みだけNHK。

ボケ：スリッパのバイトって奥深いんですよ。

ツッコミ：そんな深ないやろ。

ボケ：朝6時、コンベアが動き出すときにね…「あ、地球もいま動いたな」って思うんです。

ツッコミ：いやそれ回転してるだけ！バイトと惑星一緒にすんな。

ボケ：僕の持ち場は箱詰めライン。1日800足。詰めて詰めて人生詰めて。

ツッコミ：うまいけど悲しいな。

ボケ：いまではスリッパ見ただけで製造ロットわかります。

ツッコミ：ソムリエか！

ボケ：「あ、これは2023年秋…少し内側が孤独を感じてますね」

ツッコミ：スリッパに心通わせんな！

ボケ：でも夢はタグをつける部署に異動すること。

ツッコミ：15年やってて!?

ボケ：タグってのはね、“魂の証明書”なんです。

ツッコミ：なんやそれ。

ボケ：兄も言ってました。「タグのない正義など、存在しません」って。

ツッコミ：兄!? どんな人？

ボケ：ドラマ『相棒』の右京さんです。

ツッコミ：いやいや！現実とフィクションごっちゃか！DNAどうなってんねん！

ボケ：兄は厳しかったですよ。子どもの頃、靴をそろえてなかったら…

　「ふむ…靴の角度が5度ずれてますね。つまり、君は焦っている。」

ツッコミ：家庭で現場検証すな！

ボケ：「いいですか？人は靴を揃える時、心も揃えるんです。」

ツッコミ：ええこと言うけど、それ家庭内説教やん！

ボケ：その影響で、僕も工場で事件を解決してるんです。

ツッコミ：また!?スリッパ工場に事件!?

ボケ：「片方だけ消えた事件」。

ツッコミ：出た！いや、スリッパ工場の話やんな？

ボケ：「右スリッパが消えた…ということは、犯人は右利き。」

ツッコミ：またそれか！右京イズム！スリッパ工場やぞ！

ボケ：「現場に残された足跡が途中で途切れている…つまり、犯人は浮いていた！」

ツッコミ：出た出た！相棒っぽいけどスリッパ工場内のミスやろ！

ボケ：「浮いていた…つまり、人間関係に。」

ツッコミ：心理まで掘るな！ライン作業のトラブルや！

ボケ：「スリッパはね、黙ってますが、床が語るんです。」

ツッコミ：その言い回しだけ地上波クオリティやな！

ボケ：そして次の日、第二の事件が起きたんです。

ツッコミ：続編あるんか！

ボケ：「左右でサイズが違うスリッパ混入事件」。

ツッコミ：またそれ!?いやこれもスリッパ工場内の話やんな!?

ボケ：「25cmと29cmがペアに…この違和感、まさに“異物混入”です。」

ツッコミ：言い方が完全に警察会見！

ボケ：「タグが2ミリずれてる…焦りの証拠です。」

ツッコミ：その分析いらんねん！相棒ごっこや！

ボケ：「ふむ……このズレ方、昼休憩を短縮した者の手癖ですね。」

ツッコミ：また相棒っぽいけどスリッパ工場のミスや！天丼ええ加減にせぇ！

ボケ：「犯人は……佐藤さん、あなたですね？」

ツッコミ：実名出すな！てか違う意味で職場揉めるわ！

ボケ：でも事件を通して学びました。

ツッコミ：何を？

ボケ：スリッパって、左右違っても歩ける。でも少しぎこちない。

ツッコミ：うんうん。

ボケ：人間関係もそう。バランスを取る努力が、平和の第一歩なんです。

ツッコミ：お前…言ってることズレてるけど、めっちゃ誠実やな。

ボケ：兄も言ってました。「人は靴を脱いだ瞬間、争いをやめる」。

ツッコミ：それもええ言葉やな。

ボケ：「だからスリッパこそが、真の警察官なんです。」

ツッコミ：ちゃうわ！防犯より柔らかさ重視や！

ボケ：だから僕は今日も詰めてます。スリッパという名の平和を。

ツッコミ：……なんかジーンとするな。

ボケ：でも15年やってると、ふと思うんです。「俺、このままでええんか」って。

ツッコミ：うん。

ボケ：売れなきゃなって。

ツッコミ：芸人目線出た！

ボケ：「スリッパと芸人、どっちも踏まれてナンボです。」

ツッコミ：悲しいけど秀逸や！

ボケ：「世界にスリッパを。心にタグを。そして俺にレギュラーを。」

ツッコミ：急に業界的願望！でも一番リアル！

（おじぎ）

二人：どうもありがとうございましたー！