第38話 捕えられたのは? そして、それぞれの場所で起きていたこと
ドウェインとママが誰かを取り押さえてからは、黒い霧と同じくらいドタバタすることに。主にママたちが。なにしろ、今回の事件の犯人かもしれない人物を捕まえたんだからね。
まず、取り押さえていて動けなかったドウェインは、先に逃げていたグリフォンたちが、様子を察して戻ってきてくれたから、そのうちの1体にパパを連れてくるように言い。私たちは、私の声がドウェインに届く範囲しで待つことに。
それからパパたちが来るまでに、やっぱり様子を察したぽこパパとサイーホが私たちと合流。サイーホもドウェインと話をするために、そのまま待っていてもらうことになったんだ。
ただ、ラブラが背中にいなかったから、どうしたかな? と思って先に聞いてみたら。無事に両親と会えて、他の魔獣たちと一緒に避難しているって。
ふぅ、良かった良かったよ。あのまま黒い霧に飲まれていたらどうなっていたか。
そうして20分後。パパとお兄ちゃんとイグナード、それから他の人達に、あとは街の騎士さんたちが現場にやってくると。犯人をロープと鎖みたいな物でグルグル巻にして、ようやくドウェインとママは、犯人から離れることができたんだ。
お兄ちゃんたちに聞いたら、なんか特別なロープと鎖らしくて、簡単に外すことはできないし、魔法も使えなくなるらしいよ。重大犯罪を犯した犯人に使われるんだって。今回はまだ何も分かっていないけど、重要参考人なのは間違いないだろうって、用意してきたんだって。
ちなみにパパと一緒に来た人たちの中に、街を治めている伯爵もいて、パパとママの知り合いだって。
ようやく犯人から離れられたドウェインが私たちの方にくると、完璧に変な気配が消えたって言ってきたよ。黒い霧が消えても変な気配は残っていたみたい。うん、それも安心だね。
それからロープと鎖で動きは封じているけれど万一の事を考えて、ママは犯人の側で監視することのなったんだ。
そして、ロープと鎖でグルグル巻きで、1人で立つこともできない犯人を、騎士たちが無理やり立ち上がらせると……。
ちょうどローブのフードが外れて、現れたのは、人間だった。たぶん人間。もし人間そっくりな種族がいるなら別だけど、そのまま見た限りでは、私と同じ人間。歳は30歳くらいかな? 無精ひげを生やした、顔色の悪い男だったよ。
「お前は何者だ? ここで何をしていた?」
「……」
「おかしな魔法が漂っていたようだが、お前がやったのか?」
簡単な質問をいくつかしたパパ。でもまぁ、犯人がそう簡単に何でも話すわけないよね。ただ、お前たちに言うことはないとか、何のことだとか、犯人の男は何も話さなくて。パパはすぐに質問を切り上げ、犯人を連れて街へ戻ることにしたよ。
その護衛として、ぽこママとぽこパパがつくことになって。でもドウェインと私はまだサイーホと話があったからこの場に残り、話が終わってから街へ戻ることに。ルーファスとぽこちゃんは、先に街へ行くことになったよ。
本当は森にいる予定だったけど、こんな事件が起きちゃったら仕方ないよね。ただ、街に入ったて、また大騒ぎになったら大変だって。ほらパパたちは、ただでさえこっちのことで忙しいからね。
ルーファスとぽこちゃんのやらかしに構っている暇はないから、余計なことが起きないように、お兄ちゃんたちと一緒に街の壁のところにいるって。
壁のまわりには、門が閉まる時間までに街へ入れなかった人たちが野宿しているから。別におかしなことじゃないらしい。屋台まで出ているとか?
こうして最初にパパたちが、次にお兄ちゃんたちとルーファスとぽこちゃんが、街へ戻って行き、森に残ったのは私とドウェインとダウルだけになったんだ。
『はぁ、ようやく話せるな』
『ああ。……助かった。何が迫ってきてるのか分からなくてな。対処ができずにいたんだ』
『なに、私も何も見えずに、言われた通りの場所へ攻撃しただけだからな』
『……その人間の子供か?』
『どこまで話しを聞いている?』
『攻撃が見える人間の子供がいて、その子供と群れのリーダーが、皆を救おうと、攻撃を止めようとしていると』
『そうか。よし、とりあえず初めから話そう。こちらもそうだったが、リンの方はリンの方で不思議なことが起きていたからな。ああ、この子がリンだ。そして私はドウェイン』
「りんでしゅ!! よろちくおねがいちましゅ!!」
『俺はイーサイだ』
『オレはダウルだ』
サイーホのイーサイ。彼と話をするために、とりあえずゆっくり座って話せる場所へ移動した私たち。そうしてまず、私の方であったことから話を始めたよ。
何も言わずに、私の話しを聞くイーサイ。ただ、声の話の時だけは、ちょっと驚いていたけど、その他については、表情は変わらなかったかな。
そして私の話が終われば、次はドウェインが話をして、最後にイーサイが話をしたんだ。
イーサイの話はこうだったよ。ドウェインが感じていたいやな気配を、やっぱりイーサイも感じていて、それがいきなりある魔獣を襲ったんだって。そしてその襲われた魔獣は、引っ張られるようにして、地面を引きずられだして……。
イーサイは驚いたけど、すぐに行動したんだ。何が襲っているのか分からないまま、それでも魔獣を助けようとして、何もない場所に向かっていろんな攻撃をしたの。そうしたら引っ張られていた魔獣の動きが急に止まって、何とか助けることができたみたい。
でもすぐにまた、あのいやな気配が近づいてくる感じがして。だからイーサイはまず、子供魔獣たちから逃がし、その後避難誘導していた魔獣たちを逃したあと、最後にイーサイが逃げたんだ。
たぶんだけどね、この時くらいから、私はイーサイの声が聞こえるようになったんじゃないかな。
と、こんな感じで、それぞれのいた場所で、いろいろなことが起きていたんだ。
転生したらちびっ子になって、空を落下していた件 〜もふもふたちのお世話はお任せあれ。ついでに悪もやっつけます!〜 ありぽん @myuhima
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