自己流書き方・読み方

遠山ゆりえ

第1話

 カクヨムとの出会いは2024年の5月のことでした。何気なくスマホでニュースを見ていたら俳句と短歌のコンテストのお知らせが目に飛び込んできました。俳句は堀田季何氏、短歌は佐々木定綱氏が審査員ではありませんか!無料で誰でも参加出来るらしいので興味が湧きました。


 カクヨムはどうやら角川書店と関係のあるサイトだとわかり、ますます興味が湧きました。角川は月刊で俳句と短歌の雑誌を出してます。趣味で俳句をやっている私が持っている季寄せは角川から出版されたものです。角川春樹氏は有名な俳人でもあります。


 コンテストに参加したいと思いましたが登録をしないといけません。慣れている人には簡単なのでしょうが、試行錯誤して登録しました。そしてどうやって書き込み公開するのか、悪戦苦闘して何とか今に至った次第です。今でもカクヨムの詳しい仕組みはわかってません。


 俳句や短歌の作品を公開すると、たまに読んでくれた方から感想などをいただけます。今でこそお礼の返事をしますが、最初は特に何もしませんでした。こちらから感想を書くこともせず、ほったらかしでした。今年になって皆さんが交流している所に参加させていただき、その楽しさがやっとわかってきました。


 俳句は一応某結社の下っ端会員です。近所の主婦仲間と月に一度リアル句会を開いてます。夏雲システムによる句会にも月一で参加してます。


 俳句をカクヨムで発表する時は、まず紙に書いて何度か推敲します。「が」ではなく「の」のほうが良いな、とか助詞のひとつにも気を使います。俳句は短いだけに、少し言葉を変えるだけでガラリと変化します。取り合わせの句は季語が動かないか、付きすぎではないか考えます。一物仕立ての句は当たり前のことを言った陳腐なものにならないよう気をつけます。言葉の配置や漢字と仮名の表記にも気を使います。(こんな風に考えた末、やっぱり最初に思いついた句がベストだったりしますが……)


 人の真似をせず自分にしか出来ない表現をするのが文学です。俳句をしばらくやっていると自分で自分の真似ばかりしてしまうことがあります。自己模倣ってヤツです。似たような句ばかり作ってしまいます。カクヨムの他の人達の句の中には、私にはとても思いつかないようなものもあります。時にはぶっ飛んだ句を作ってみたいと思いますが無理して出来るものではありません。自分らしさを追求していきたいです。


 短歌は自己流です。俳句は季節の物によって心を表現しますが、短かいので舌足らずで消化不良になる場合があります。それに対して短歌の場合、季語に縛られず気持ちだけを十分吐露出来ます。けれども俳句に慣れてしまった私には短歌は長すぎてしばしば困ることもあります。掟破りでしょうが、まず俳句を作りその後に7・7を付けて短歌にしたなんてこともありました。三十一文字を自由自在に操れる技と情熱が欲しいです。


 何を血迷ったか俳句と短歌以外の、エッセイなどにも手を出してしまいました。是等を書くのは暇にまかせてスマホで打ち込んでいきます。下書きなどしません。すぐ公開してしまうので読み返してみると誤字脱字がいっぱいだし、何を言おうとしているのか自分でもわからないものもあります。消去してしまえばいいのでしょうが一人でも読んでくれた人がいると、もったいないような気がしてそのまま晒しています。


 カクヨムで異世界ものというジャンルがあるのを初めて知りました。何十万字の作品、お星様が何万とついた作品って、どうやってどんな人が書いてるんでしょうか?食わず嫌いで短かい作品を主に読んでる私には想像もつきません。(そのうち大人気の作品にハマってしまうかもしれません)

 

 スマホで読書するのが苦手なだけでなくて、読書自体が私は苦手なのではないかと、この頃感じます。例えばハリーポッターシリーズは世界中の人に読まれていますが、これがなかなか読みづらかった覚えがあります。翻訳物のせいですかね。小・中学生が夢中で読んだんですよね……。後に映画化されたのをテレビで見たら、かなり面白いではありませんか!!又『あさきゆめみし』は『源氏物語』を結構忠実に漫画化していて夢中になりました。原作は何しろ古語ですから無理もないのですが……。


 長い作品でも波長が合うとスラスラ読める時があります。村上春樹の『1Q84』がそうです。この人の作品も有名ですが、今まで読んだことがありませんでした。単行本で三冊に分かれた作品を最後まで読めるか不安でしたが、面白くて一気読みしてしまいました。大人のファンタジー、恋愛、オカルト、ミステリーなどが混ざった不思議な作品だと思いました。(スラスラ面白く読めたからといって、ちゃんと理解したかどうかは別です)


 宮部みゆきの『模倣犯』も単行本上下巻の分厚い作品です。しかも二段組み!二段組みって苦手です。最初から丁寧に読める気がしないので、会話や大切そうな所を大雑把に読んでいきました。自己流の速読?分からなくなったら前に戻ったりします。この読み方でも十分作品を楽しめました。作者が苦労して執筆しているのに飛ばし読みは失礼かなとは思いますが、読まないよりましです。


 長い作品を読むのも、まして書くのも苦手な私がカクヨムと出会ってしまいました。大層場違いではありますが自分なりに書いたり読んだりこれからも楽しんでいきたいと思います。末永く宜しくお願いします!!


(これって創作論・評論になる?!)


 


 


 

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自己流書き方・読み方 遠山ゆりえ @liliana401

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