概要
指さし一つで宝湧く、家族と国の再生の物語
若き侯爵エルンストは「平民を孕ませ、赤子を取り上げて追い出した」と囁かれ、社交界の断罪待ち。没落寸前の伯爵家を支援する条件で、伯爵令嬢セシリアに“契約結婚”を持ちかける。役目は赤子の母。愛せる自信はない——そう思っていたのに、義娘リィナに対面した瞬間、世界が反転する。リィナは笑って“ここ!”と指を伸ばした。そこは干上がった畑の端。掘ると清水が湧き、土地の魔素が整う。翌日、古い倉庫を指すと、王朝初期の地図と薬草種が見つかる。彼女の“指さし”は宝の在処だけではない。隠された道、壊れた絆、必要な人材——失われた“縁”まで引き当てる。セシリアは母として抱きしめ、記録し、段取りする。エルンストは冤罪の真相を追い、領地を守る。断罪の舞台が整えられるたび、リィナの小さな指先が台本を書き換える。今日も「ここ
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