赤ずきんは理不尽の前に斃れた。 マッチを擦ると幸せの幻想がやってくる。 その中で先立ったおばあちゃんと再会する。 孫娘の悲壮を目の当たりにした老婆は決意する。 マッチが尽きるまでに、この悪しき世界に天誅を――・ なんという侠気だろう。 結末こそは変わらないかもしれないが、それでも大権力に反逆する様は美しい。 いや、紛うことなき「赤ずきん」の話なのであるが、 舌を出すパンクバンドを見たときのような、カッコいいという感想が出る作品なのだ。