恵みの雨

夏目かや

第1話

***ある雨の日の喫茶店***

「お待たせしました」

「ううん。待ってないよ。雨だね」

「うん。だんだん強くなって来たね」

「少し様子みてからでようか」

「そうだね。

えっと、私は紅茶を」

「ねぇねぇ、覚えている?

初めて話をした時も雨だったね。」

「そうだね。

俺はこいつ随分と積極的なこだと思ったよ。」

「え〜。だってずっーと気になっていた人だったから。

( これはチャンスだ!頑張れ私❣️)

って、ずーっと自分を奮い立たせていたんだよ。

あの雨は私にとって恵の雨でした」

**** 回顧 ****

「参ったなぁ。

傘を持っていないぞ。

近くにコンビニも無いし」

「すみません。隣に並んで入っても良いですか?」

「あっ。どうぞ」

「(何この子。グイグイ押してきて、胸が腕にあたって

いるし)」

「あっ、すみません。

こちらから雨が吹き込んできて」

「あっいや。

雨、止みそうもないですね。

僕、走って行くので」

「あっ。あの〜小さな傘なら持っているんです。

だから腕を組んで組んで傘をさすと濡れないかなぁと

思うんです。

SF会社営業の橘さんですよね。

私、SF会社総務の安藤といいます。

ずーっと気になっててお話をしたい思ってました。

会社はすぐそこなので、この小さな傘でも

走れば大丈夫かなと思って」

「(何この子。

耳まで真っ赤になって。

なんか可愛い)」

「どうぞ」

「えっ‼️」

「傘は僕が持つよ。

貸して。

君は。あっ、安藤さんだね。

転ばないように僕につかまって」

「はい」

「行くよ」

****現在****

「あの時、あなたが雨宿りをしていなかったら

今みたいに付き合ってなかったかも」

「だな。

恵みの雨。なんてね。

あっ!雨がやんでる。

映画を見に行こう」

「うん!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

恵みの雨 夏目かや @natume0605

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ