幻想電車

マスク3枚重ね

幻想の電車にて

その日は不思議な夜だった。幻想的な星空は紫色に光を帯びて青や緑、赤色の星がキラキラと輝いていた。もう使われていない駅のホームに電車が止まっている。私はその電車に乗り込んだ。動き出した電車は静かに揺れて、景色が後ろへと流れていく。

初めての電車に揺られ進む。すると微かに感じる懐かしいこの匂い。それは母の匂いだった。もういない母を思い出す。忘れられない匂い。母が使う柔軟剤と石鹸の匂い。

この電車にきっと母も乗ったのだろう。行き着く先で母は待ってくれているだろうか。

星空景色が流れてく。


おわり

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