本作の主人公は超臭いオナラを無音で出せるという特技を持っている。
くそみたいな特技だけど、私は高校生の頃、テスト中に爆音を尻から響かせて恥をかいたことがあるので、ちょっと羨ましいと思ってしまった。
まあそんなことはどうでもいいとして、この作品の話をしよう。
この主人公は会社でもすかしっぺをしまくるのだけど、無音なので自分が悪臭を放っているとばれない。それどころか悪臭の被害者だと思われて同情され、同じ会社の翔子という女性に食事に誘われることになる。そしてそれがきっかけで彼女との仲が深まり、恋が始まっていく……
……という物語なんだけど、自分で書いていてどんなあらすじやねんって思ってしまった。でも実際そんな物語なんだからしかたない。
このレビューを読んで少しでも気になった方はご一読をおすすめします。
狂気。もしくは、変態。
こんな言葉が似合う物語に御座いましたな。
しかし、ここまで『狂える』ことができるのも、ライトノベルの『野獣派』青山先生ならではなのやもしれません。
主人公は、……これは人より腸が長いのかな?
まあ、物語の言葉を借りるとヒューマンガスを、堪えられない人間だそうです。
まあ、年取るとこうなるんですよ。
子供もですが……。
このー、
一見、忌み嫌われる行為。恥ずかしい行為。
これに何かしらの『意味』を与えられないか? その一点を強くフォーカスしたのがこちらの作品にございます。
主人公は、オナラで何を得ることができたのか……
そしてそもそも、我々はなぜ、屁を嫌うのか?
屁の周波数をグラフかしたら、何かしらの管楽器と代用できるであろう。
人間が、腸や門を調整できたとして、『下の口』を楽器とできたなら、
それはもはや、楽器たり得るのである。
クラスに馴染めないかったやつが、ホームルームでカマした一発。
それ以来そいつに、あだ名が与えられ、やがて彼はクラスの中心人物に成り上がっていく……そんな物語を、近くで見ていたこともある。
屁を化学する。
……まあ、化学も何も生理現象だが……
こんなに屁について考えさせられる話を、一万文字も書いた先生には拍手を送りたい。
ご一読を。